第4話 奴隷美少女

 俺は1人の奴隷と目が合った。


 「お客様これが奴隷になります。新品未使用品です」


 奴隷だから物扱いなのか。何か前世の俺を見ているようだな。


 『前世のあなたよりはマシでしょう(笑)』


 一々茶々を入れるな。腹が立つ。


 「買おうかな」


 「では契約書にサインをお願いします。料金はあなたが儲けた3分の2で如何ですか?」


 3分の2ならいいか。うん、買おう。


 『買っちゃいましょう。目指せハーレム、レッツゴー』


 無駄にテンションたけえな。一々脳内に声が響くのがムカつく。本当に女神かよこいつ。


 「ああサインする」


 「契約成立ですね。ではお持ち帰りください」


 俺はこの日奴隷を買った。


 

 えーと先ずは何しよう。おい女神コミュ障な俺に教えろ。萎縮させない方法を。


 『名前とか聞いてみたらどうですか。自分から名乗ってみるとか。ハネヤマナイト(笑)とか』


 もう馴れたぞ。キラキラネームバカにするなよ、子供は親を選べないんだからな。


 「あ、えっと、俺はハネヤマナイト宜しく」


 「私はローザといいます。宜しくお願いします。ありがとうございます、こんな私を買ってくれて」


 礼儀正しい子だな。歳は俺と同い年ぐらいか。緋色の髪に緋色の瞳の美少女だ。


 ぐううぅぅぅ。お腹の音がローザから鳴る。ローザは顔を真っ赤にしていた。


 腹が減っているのか、よーしお金はカジノで稼いだしたっぷりご馳走してやろう。


 『お土産宜しくお願いします』


 無理に決まってんだろ。馬鹿も休み休み言えや。


 「ローザ何が食べたい? 肉か魚か? 野菜か」


 『野菜って⁉ ご馳走するんじゃないんですか』


 驚いてんじゃねーよ。野菜馬鹿にするなよ。前世で家族で肉食ってるとき俺だけ野菜だけだったんだぞ。虐待受けてたんだぞ。野菜馬鹿にするな。


 「お肉が食べたいです」


 ローザは申し訳なさそうに言葉を紡ぐ。


 「お肉ね。分かった食べに行こう」


 おい女神お肉が食べれる店教えろ。レストランとか。


 『左にでっかい看板のレストランあるじゃないですか。まさか言葉も読めないんですか(笑)』


 いつか殴って蹴って、女神の首に鎖繋げて遊ぶんだ。うんそうしよう。


 レストランで俺はメニュー表を見てびっくりする。


 安っ⁉ そして何より日本と同じ仕様だ。普通にコーンスープからステーキまである。


 「ステーキでいいの?」


 「はい」


 俺はジュースとステーキ二人前を頼んだ。


 ローザが喜んで食べてくれるなんて嬉しいな。前世では男女から虐められてたしな。


 『美味しそうですね。私も食べたいです。少しくださいよ』


 どうやってだよ、無理難題押し付けるのやめろ。ステーキぐらい女神ならいつでも食えるだろうが。


 こうして俺は奴隷美少女ことローザをパーティーメンバーの1人に加えた。

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