何故めぐり逢うのかを私たちは何も知らない
この題名は中島みゆきさんの名曲、糸からの抜粋だ。名曲だ。歌ってるだけで泣ける。だが、今回は歌詞とは違う意味で使うことにする。
つまり、今回の内容は偶然にも遭遇してしまった後輩のことに対する、ただの愚痴だ。
今朝、部活の後輩と偶然遭遇してしまった。
その顛末を語る前に、まずは自分の入っている部活について話すとしよう。
俺はとあるバカ高校の鉄道研究部に所属している。
以前はそこで楽しく鉄道模型で遊んでいた。まあ、最初から顧問が残念だったというのもあったが、それでも部員はまあまあ良かった。そう、去年、後輩が来るまでは。
彼らは優秀だった。
俺や同級生、当時の先輩たちと協力しても太刀打ちできる相手ではなかった。いわゆる頭の出来が違うのだ。
自分がバカで同級生たちもバカで、彼らはエリート。部活内の役割は彼らに取って代わられた。
それでも先輩たちがいた間はまだ大丈夫だった。
文化祭が終わり、先輩がいなくなると、事態は急変した。
部長は同級生ではなく、後輩の中から選ばれた。
どういう経緯だったのかは一切知らない。実力主義だったとしたなら致し方ないとさえ思う。
そう、実力だけは確かなはずなのだ。先輩である俺たちよりも。
部長となった彼には人格が伴っていなかったようだ。
彼は先輩であるはずの俺たちに対し、タメ口で接した。いや、それだけならまだ全然いい。
それどころか、細かいところを注意したり、なんでもないことに対し怒ったりした。その上、パシリみたいに俺たちを働かせ、自分たちはただ喋っているだけ、ということもあった。
つまるところ、彼らは先輩をナメてたのだ。
今や立場や実力も負けてしまった彼らに逆らうことは出来ない。それをいいことに、後輩は俺たちを精神的に追い詰めた。
特に俺はうつ病に近い状態まで追い詰められた感があり、部活へ通うことを拒否し始めた。
顧問にこの部活内いじめに近い状態を報告したこともあったが直ることはなかった。
今では俺は部活に通うことはほとんどなくなり、今に至る。
会っただけで自殺願望が湧いてくるほど会いたくない相手と今朝会った、というと同じ「今朝部活の後輩と会った」でも全然違うものになるのだ。
並ぼうとしたバス停の列の最後尾に並んでいた彼を避けてその後ろの列に並んだ。
そうしたら笑われた。よくある被害妄想とかではなく、本当に自分の方を見て嘲笑うかのように笑ったのだ。
腹が立った。だが、動くことは出来なかった。動けばさらに面白がって笑うと思ったからだ。
ちなみに、そのせいでいつも乗っているバスよりも一本遅いバスに乗ることになり結果的に遅刻した。死にたくなった。前回の落ち着く為の方法を活用する機会だった。
俺はバカなくせに偉い顔をしているクソ陰キャであることは言うまでもない事実だ。
事実であっても辛いことには辛い。
朝に起きたことを昼まで根に持ってその上でネット上に晒す程度には辛い。ただ普通よりもメンタルが弱いだけ、と言うのもあるだろうが。
このことで二つ学んだ。
一つ、俺はもう部活に戻っても笑われるだけの道化だということ。
二つ、あんな奴がトップの部活にはもう行く気になれないし行く価値もない、ということだ。
もう嫌になってしまった。
これが、令和時代の学校初日のことである。この先が果てしなく心配だ。
なお、部活の後輩とステレオタイプ的に書いているが、実際にいい後輩もいないわけでは無い、と言うことも追記しておこう。悪いのは一部の人だけなのだ。その一部が凶悪だから困っているのだが。
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