第109話 かごの本 かごの夏
衣更えは、洋服だけではありません。
靴も、帽子も、巻き物も、アクセサリーも、そしてバッグも、夏の装いへ、です。
夏のバッグといえば、かごものですね。
A4サイズが入るショルダータイプは、日々活躍中。
夏の着物や浴衣に合いそうなハンドバッグタイプは、出番は少ないものの普段はインテリアとして活躍中。
ていねいに作られたかごバッグは、持ち手がとれそうになっても処分することができず、リボンや麻ひも巻いて補強して、それも限界がくればドライフラワーを入れて飾っています。
結んだり編んだりしてつくるかごポーチやざっくりとしたかごを作ったりもしました。
職人技のかごは無理なので、つるをたわめてざっくりと交差させたものや、ローズマリーの枝で平皿のようなものを編んだり、麻ひもをかぎ針で編んで小物入れにしたりなどなど。
そして、気がつけば、かごの本が集まっていました。
日本各地のそれぞれの土地ならではの素材を使ったかごを紹介した本、初心者向けのかご作りの本、アジアの生活の中で使われているかごの本、鳥かご虫かごの本、世界各地のかわいい雑貨としてのかごの本etc……
さらに、書籍だけでなく、雑誌の切り抜きなども。
かつて刊行されていたハーブの専門誌に、レモングラスでていねいにきっちりと編んだかごが紹介されていました。リース作家の方の作品でした。
作ってみましたが、そのような美しい編み上がりにはならなかったものの、1本の1本の植物が組み合わさって形になっていくのは、とても浮き立つ作業でした。
レモングラスを半乾きにして編んだ平かごは、ハンカチを入れておくと自然な爽やかな甘い香りが移って気持ちのよいものでした。
赤毛のアンシリーズの『夢の家のアン』に登場するジム船長の語りに出てくる、海辺の香り草で編んだかごのくだりを読んで、ハーブで編んだかごはいつか編んでみたいと思っていました。
草の葉や茎は、生乾きのうちだと扱いやすいのですが、折れたところが茶色くなりやすいです。半乾きくらいで作業をするのがしやすいように思います。植物の種類によって違うと思いますが。
ローレルの葉付きの枝で、平皿風のかごも作ったことがあります。
かごというと、材料として木の皮や
バルト三国についての本を読んでいた時に、ラトビアの手工芸の一つとして柳の枝を使ったかごが紹介されていました。
柳のかごは白いイメージがありますが、それは表皮をとった若枝で作られたものになります。
目をひいたのは、暖炉の
たきぎかごと言います。
言葉で説明をするのは難しいのですが、長方形の薄い板の両端を持ちあげて上で紐か何かでつなげて横から見るとだ円形にの輪になっている形のかごです。
その薄い板の部分を、柳の枝で編んであるのです。
マガジンラック代わりに使うのがおすすめとのことです。
雨がやんだら、夏の出番の前に、かご達を日光浴させたいです。
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