お月さまと虹
usagi
第1話 お月さまと虹
「あなたは、なんて美しいのかしら。」
ルナはため息混じりにラルクに話しかけた。
恥ずかしがり屋のラルクは顔を赤らめ、真っ赤な夕焼けに溶けてしまった。
ある良く晴れた日の朝、ルナは太陽の光を全身で受け止め、まるごとラルクへ跳ね返した。
ラルクは、その光を氷のかけらで四方に跳ね返した。
「なんてきれいなんだ。」
地球人たちは空を見上げ、その美しさに見とれていた。
あるよく晴れた日の夕方、ルナは思い切ってラルクに話しかけた。
「あなたが好きなの」と。
ラルクは男らしく答えた。
「ありがとう。」
「僕はあなたのことを思うと、胸が張り裂けそうだ。」
「もっと近くにいて欲しい。」
「結婚しよう。」
ラルクは答えながら体を折り曲げ、美しくカラフルなハートマークを作った。
そしてラルクとルナは一緒に暮らし始めた。
ルナの横には毎日美しい虹がでるようになった。
数年経って二人に子供が生まれた。
赤ちゃんはお母さんに似たまん丸で、お父さんと同じように七色の光を放った。
地球の少年が、母親に話しかけた。
「ねえねえ、お母さん。お月さまの隣に虹が出てるよ!」
「ほら、その近くに赤ちゃんみたいなお月さまもいるよ。」
「あら本当ね。とってもキレイね!」
「あの小さなお月さまは何かしら、、、。」
少年はもう一度空を見上げた。
小さなお月さまはルナの周りを楽しそうに回りながら、七色の光をキラキラと振りまいていた。
お月さまと虹 usagi @unop7035
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