第22話 なんだか変な感じ






 レイカさんの行っていた通り、駅の近くに証明写真の機械はあった。

 僕は近くまで寄って、自転車を止めた。



 目的地に着いたはいいが、僕は眉間にしわを寄せる。



「本当にここでいいのかな…」



 その証明写真の機械は、確かに駅の近くにあった。

 駅には人が居て、帰宅途中の学生の姿も見える。


 自動販売機も自動改札機もあって、そんなに古ぼけた場所ではないんだが…



「うわぁ…」

 証明写真の機械の周りなんだか暗くて薄汚い!

 うええ、この空間だけ、異質…時間が止まっているみたいだ…



 しかも、虫………


 ブーン


「ひぃ!」


 僕はポケットの中に入っている、レイカさんから受け取った袋を取り出した。


「悩むなあ…場所変えようかな」




 僕はこの機械の中に数分でも滞在したくないという気持ちが強く、袋を握りしめたまま少し悩んだ。


 …でも、レイカさんにオススメされたからなあ…




 レイカさんのオススメに従わなかったら、どうなるんだろう。

 怒られるかな…もしかして悲しんだりするかな…



 ・・・・


 どっちにしろ、いい結果になりそうにないな。

 腹を括る時だ、僕、さぁ、決めるぞ。


 ここは教育係の先輩、レイカさんのオススメに従うしかない!(泣)



 僕は勇気を出して、中に入った。





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