見習い編

第19話 試用期間

「そうよ、教育係」


 レイカさんが、僕の教育係……?






 ・・・・・・・・・・・教育




「僕くんは少し、マヌケな顔するのが得意みたいね」


 そう言われながら、レイカさんに顔を覗き込まれた。



 いかんいかん、余計なことを考えていた、僕のバカ!

 喋りかけられて僕はハッとした。



 頭をひとまず落ち着かせて、気になる点について質問をしてみる。


「ええと、それは新しいアルバイトに関することですかね…」


「ええ、仕事についての、教育係よ」



 仕事…、まさかについてのイロハを教わったり…

 だめだ!僕にはそんな法に触れるようなことは…っ!




「それについてなんですが、僕はやめt…」


 僕はレイカさんの方に膝を向けて話し始めたが、途中で遮られてしまった

 レイカさんはカバンから何か取り出そうとしている。


「話は最後まで聞いてちょうだい、僕くんが一番興味のある話題について触れておくわ。学生ってことと試用期間って事で考慮して、まあこのぐらいのお給料よ、一度見ておいて損は無いわ」



 カバンから、紙を取り出して、数字の書いてある欄を指差してくれた。



 美人に勧められるがまま、まあみるだけならと少し前のめりになってのぞいてみる。






 なっ、なんだってぇーーーーーー!

 僕の頭に雷が落ちた(気がした)。




「やります、よろしくお願いします」


「よろしい、話を続けるわね」




 半年後のデイズニィ旅行は、美味しいご飯が食べられるぞ…

 僕はそんなことしか考えていなかった

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