第12話 踏んだ地雷は?

デートの待ち合わせは土曜日のお昼前で先週の土曜に四人で入ったお店の前にマサシがセッティングしてくれた。しかし「がんばれよ!」のメッセージは別に無くても良かったんじゃ…プレッシャーを感じるよ…


僕が時間の少し前に来ると彼女はもう待っていた。「ゴメン!お待たせしちゃって。」

「遅くはないよ。まだ時間前だもん。」

「あーなんかお腹空いちゃったな!先にランチを食べに行かない?」さおちゃんはクスッと笑って「じゃあ行きましょう!」と言ってくれた。

僕達は近くのカフェに入ってお昼を食べた。

学校のこと…マサシや涼子さんのことなど色々話した。彼女とは本当に話しやすい。

土曜日はどうしようか?と悩んでいた自分…あの時間は一体何だったんだろうか?


たまたまフラッと入ったゲームセンターで

僕はたまたま犬のぬいぐるみをゲットしてしまった…さおちゃんにあげようかな?そう思っていると隣に小さな女の子がこっちを見ていた。「ワンちゃん好き?」と聞くと大きく頷いたのでぬいぐるみを渡してあげた。

女の子は喜んで走って行った。さおちゃんは

その様子を笑って見ていた…


のだったが、僕達が寺町通りのアーケードを歩き出すと急にさおちゃんが無口になった。


僕は自分が踏んだ地雷を必死に思い出していた…ゲーセンに入るまでは色々話してくれてたよな。ということはあのぬいぐるみをあげたのがいけなかったのか?いや、さおちゃんはぬいぐるみを惜しむような子ではない。と、すればいくら小さくても女の子に優しくしたのが一緒にいて傷ついたとか…


…どれも有り得ないな。きっと僕も悲壮感を漂わせている。周りからケンカをしたカップルのように思われているだろうなと感じた。

マサシ…ゴメンな!俺、無理だったわ…

心の中で手を合わせていると僕達はアーケードの終わり…四条通りまで来ていた。


彼女がゆっくり口を開いた。


「陽くん、ゴメンなさい。私、やっぱり…」

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