622.活動篇:小説投稿サイトでの目標
今回は「小説投稿サイトでの目標」についてです。
あなたはどの高みを目指していますか。
閲覧数(PV)が増えればいいのか、一定の評価をされたいのか、ランク上位に入りたいのか。
それを決めなければ書きようがありません。
小説投稿サイトでの目標
あなたが小説投稿サイトを利用して自作の小説を掲載しているのはなぜでしょうか。
なにがしかの目標があるから投稿していますよね。
その目標がどのレベルのものなのかを、今一度考えてみてください。
誰かが読んでくれる可能性がある
自作の小説を投稿する初めの動機はこの「誰かが読んでくれるのではないか」ではないでしょうか。
今まで趣味で小説を書いてきたけど、発表する場所がない。
今の実力で出版社が企画・開催している「小説賞・新人賞」を勝ち取ることができるかどうかわからない。だから「小説賞・新人賞」に応募していない。
だいたいこんな感じの書き手が、「誰かが読んでくれればいいな」という思いを託して「一か八か」で投稿を始めたのだと思います。
その結果として、閲覧数(PV)が増えた。ブックマークがひとつ付いた。文章評価・ストーリー評価が付いた。感想が書き込まれた。これは今までの「誰も読んでくれなかった」状況より遥かに満足できるのではないでしょうか。
問題は「誰かに読んでほしくて投稿したのだけれど、閲覧数(PV)がまったく増えてくれない」場合です。
「作品を削除する」書き手もいますし「アカウントそのものを削除する」書き手もいます。
ですがちょっと待ってください。
あきらめずに投稿を続けていけば、いつか誰かが読んでくれて閲覧数(PV)が増えるとも限りません。一本ヒットすれば、過去作も芋づる式に評価されていくものです。
だから安易に「作品の削除」「アカウントの削除」をしてはなりません。
読まれないのは時間が悪かった
「読まれなかった」ことに理由がある可能性もあります。
多くは投稿時間に問題があるのです。
深夜一時に投稿したところで、多くの読み手は寝ています。読んでくれる母数がそもそも少ない。そして朝起きた頃には六時・七時・八時に時間指定された作品で大量に埋め尽くされるのです。
つまり深夜一時の投稿は、適切な時間を逸しているだけかもしれません。であれば六時から八時に投稿するのがオススメです。
またお昼どき、おやつどき、夕方の帰宅どきは多くの読み手が小説投稿サイトで日々新しい作品を物色しています。
こういった時間を狙い撃つのも「適切な時間」に投稿することにつながるのです。
また小説投稿サイトの多くは「時間指定投稿」機能が付いています。これにより何時に投稿するかを事前に決めることができるのです。
便利な機能であるため、多くの書き手が利用しています。しかしあまりにも多くの人が利用しているため、たとえば一九時〇〇分ちょうどに投稿される作品だけで百件以上あるのが現状です。
その中に埋もれてしまうことがあるため、できるだけ「時間指定投稿」は回避してください。
また「時間指定」の直前に投稿するのもオススメできません。たとえば一八時五九分に投稿してしまうと、一分後に時間指定された百件以上の投稿が殺到して読み手があなたの作品にたどり着けなくなります。そんな時間に投稿するくらいなら「時間指定投稿」をしたほうがはるかにましです。
理想は「時間指定投稿」が殺到した直後に投稿すること。そうすれば「時間指定投稿」される作品を探している読み手に、あなたの書いた小説のタイトルを読ませることができます。タイトルで「おっ、これ面白いかも」と気に留めてくれたら、次は「あらすじ」「キャプション」で「この小説は面白いですよ」とアピールできるかです。うまくアピールできれば、あなたの作品はクリックされて閲覧数(PV)が増えます。
少ない読み手のために書く
あなたが書いた短編小説は、一回の投稿で読み手に拾ってもらわなければなりません。
しかし連載小説を選んだら、物語が終わるまで連載を続けることになります。
ですが閲覧数(PV)が少なくて、リピーターになっている人が数名しかいないのではないか。そう思われることが起こります。
そのときに心が挫けて連載が滞る書き手が多いのです。
でも連載を滞らせてはなりません。たった数名しかいなくても、あなたはファンを抱える書き手になったのです。ファンのためにも連載を続ける義務があります。
どうしても気乗りしないのなら、連載間隔を空けてください。毎日連載だったものを月水金の週三回にするとか土日にするとか週一にするとか。
とにかく絶対に連載を中断すべきではないのです。一度連載を中断してしまうと、ファンがあなたから離れていきます。
あなたが売れっ子の書き手になったとき、過去作も当然読まれるのです。そのとき連載が中断している作品がゴロゴロしていたとしたらどうでしょう。読み手としては「今の連載もいつ中断されるかわからないな」と感じてファンが離れていくとは思いませんか。
だからファンが少ないと思われる作品は、十回くらいを目安にして連載を畳めばよいのです。
マンガ雑誌『週刊少年ジャンプ』は打ち切り作品の連載回数を九回か十回に設定していました。これは単行本が一冊出せる最低分量を確保するためです。
週刊マンガ誌は売り上げ自体は書き手に払う原稿料と編集者の給与、雑誌の印刷費・流通管理費などを考えると赤字運営なのです。どうやって赤字を解消しているのか。それが「単行本の発刊」なのです。
すでに原稿料は支払い済みですし、需要を予測して発行部数を見誤らなければ確実に黒字化できます。だから書き手のためというより出版社自身のために九回や十回を打ち切りの基準にしているのです。
小説の場合も、連載が芳しくなければ「打ち切り」を考えましょう。
どうせ「プロの書き手」になれば、嫌でも「打ち切り」との戦いになります。今から「打ち切り」による綺麗な「連載の畳み方」を憶えておくと後々有利です。
名の知れた書き手になりたい
せっかく小説投稿サイトに投稿しているのだから、やはり名の知れた書き手になりたいものです。
当初は「少しでもファンができたらいいな」程度でも、いざファンがつきだすと「もっとファンを増やしたいな」と考え始めます。
ではどうすればファンを増やすことができるのでしょうか。
ずばり「物語が面白いかどうか」です。
閲覧数(PV)が高いのに、ブックマークが少なくてファンの数も少ないと判断できるとき。物語が面白くないことが多い。
「タイトル」も「あらすじ」も良くて閲覧数(PV)を稼げているのにブックマーク数が増えていかないのは、「読んでみたら面白くなかった」ということの表れです。
ファンをたくさん集めたければ「物語を面白くする」こと。これに尽きます。
そのうち物言うファンが出てきて「こんな展開が読みたい」というようなリクエストが寄せられることもあるのです。
物語の「あらすじ」を見直して、「このリクエストを叶えても結末までの流れは変わらない」ようであれば、ファンサービスとしてリクエストに応えてあげましょう。
それがきっかけとなり、多くのファンがさまざまな展開をリクエストしてくると思います。そうなったら取捨選択をして物語が変わらないようなリクエストには積極的に応えましょう。
先ほど『週刊少年ジャンプ』の話をしましたが、『ジャンプ』の書き手はファンレターをたくさんもらっていました。そこにはリクエストが山のようにあったそうです。それに応えるかどうかは書き手に任されましたが、ある作品からリクエストを無視できなくなります。鳥山明氏『DRAGON BALL』の「天下一武道会」がそれです。
これがきっかけとなって多くの作品に「天下一武道会」のような「バトルトーナメント」方式が採用されていきます。冨樫義博氏『幽☆遊☆白書』はその極端な例です。当初「霊界探偵」の話だったものが、いつのまにか「バトルトーナメント」方式になってしまいました。それで人気博してしまったものですから、もう後戻りができなくなってしまったのです。
このようにリクエストから人気が爆発するケースは多数あると思います。それは小説投稿サイトも例外ではありません。
人気を博してランク上位に載るような作品が書ければ、大成功と言えるでしょう。
大人気になってプロの書き手になりたい
小説投稿サイトを利用し始めたときから、この野望を口にする人が多いのです。
しかしまずは地道な活動が中心になります。
そして「いくら小説投稿サイトに書いてもプロの声がかからない」ことを理由として他の小説投稿サイトへ移籍する書き手が多いのです。
しかしちょっと待ってください。
あなたが書きたい小説と、小説投稿サイトが売りにしているジャンルは適合していますか。
『小説家になろう』はハイファンタジー小説、ローファンタジー小説を売りにしています。そこに推理小説を投稿しても、反響は少ないのです。肝心の主要層が異なるのですから当然です。
ですが推理小説を売りにしている小説投稿サイトはまず見かけないので、パイの大きな『小説家になろう』に投稿せざるをえません。
小説投稿サイトで企画・開催されている「小説賞・新人賞」を見てください。
もし推理小説の「小説賞・新人賞」が開催されていたら、必ず応募しましょう。
「プロの書き手になりたい」と思ったら「小説賞・新人賞」へ必ず応募してください。
うまくすれば大賞や優秀賞・佳作を獲ってプロデビューの道が開かれます。
そうでなくても「小説賞・新人賞」に応募するだけで閲覧数(PV)がぐんと上昇します。応募しなかった作品よりも数段多いのです。
小説投稿サイトを有意義に用いるには、出版社からお声がかりがあるまで待つのではなく、「小説賞・新人賞」に応募してこちらから狙いに行きましょう。
閲覧数(PV)とブックマークを稼ぐにはもってこいですし、手厳しい感想がつくこともあります。それが書き手のモチベーションを高めてくれるのです。
「プロの書き手になりたい」と考えるのなら「小説賞・新人賞」に応募するしかありません。たとえランク上位の作品であっても、「紙の書籍」化されずに連載が終了することなんてざらにあります。
「小説賞・新人賞」を狙うためにはある程度技量が必要です。しかしひとりで磨こうとしても難しい。競争相手がいるからこそ創意工夫を凝らしていくことができるのです。
最後に
今回は「小説投稿サイトでの目標」について述べてみました。
あなたはどのレベルにいるのでしょうか。
それぞれに対応する目標は必ずあります。
ただ読まれるだけで幸せなのか、プロの書き手になるための足がかりとして小説投稿サイトを利用しようとしているのか。
それがモチベーションを高めるうえでとても重要なことなのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます