413.深化篇:努力が確実に実を結ぶから天才

 今回も「天才」の話です。

 しかし「努力を積み重ね、結実させた者」を「天才」と呼びます。





努力が確実に実を結ぶから天才


「努力」をしなくても成果の出せる「天才」はほんのひと握りです。

 皆様の中にも「自分には才能があるから、努力する必要はない」と思っている方がいらっしゃるかもしれません。

 しかし、本当に「努力」をしなくても成果は出せるものでしょうか。




努力をしない人の特徴

「努力」をしない人は、これ以上「努力」する必要を感じていないのかもしれません。

 つまり能力を引き出しきったと見切ったのですね。

 しかし世の中は移ろいゆき情勢は絶えず変化しています。

 昨日まで「能力を引き出しきった」と判断していても、今日から新たな課題が発生することはありえるのです。

 また現状に満足している人は、これ以上「努力」する必要を感じないと思います。

 すでに地位や名誉や信用、資産や金銀財宝やブランド品などをじゅうぶんに得ている人は、現状に満足しているはずです。

 これ以上苦労して「努力」しても、実利が上がるわけでもない。

 だからこれ以上「努力」する必要なんてない、と判断するわけですね。


「努力」しない人の多くは、「努力」したらなにを得られるのかがわからないのだと思います。

 いずれにせよ、「努力」しない人には伸びしろがありません。

「努力」し続ければ人間の能力は計り知れないほど高まります。

 そしてあるレベルを突破したとき、人から「天才」と呼ばれるようになるのです。




努力とはやり続けることである

 では具体的に「努力」をしようと決意します。

 そのとき漠然と「努力」ってなんだろうと思うはずです。

「努力」がなにかを知らないことには、「努力」のしようもありません。

「努力」の意味を私なりに考えてみると「やり続けること」だと言えるでしょう。

 私は本コラム「小説の書き方コラム」を『ピクシブ文芸』で一年以上毎日投稿しています。

(おかげさまで2019年4月に二周年を迎えました)。

 それにより投稿コラム数は413本になったのです。

 これは私の「才能」ではありません。

「毎日必ずコラムを一本書く」ということを途切れさせずに「毎日継続してきた」だけです。

 これは端的に「継続する意志の力」だといえます。

 私はコラムでしたが、皆様は「小説を毎日連載する努力」をしてください。

 スランプに陥っても、とにかくあがいて毎日何ページでも何行でもいい、書けるところだけでいいので書いて小説投稿サイトへ投稿していきましょう。

 そのうちスランプなんて過ぎ去り、苦労して「やり続けたこと」で得られるものが確かにあるはずです。

「継続は力なり」といいます。

「何事も諦めずにやり続ければ必ず力がついて成果を挙げられる」という意味です。

 そのためには「その人が期待する成果に対して、正しい知識と手段でやり続ける」ことが必要になります。

「プロの書き手になりたい」「小説投稿サイトで人気を博したい」

 そうお思いなら「プロの書き手になるための知識と手段でやり続ける」「小説投稿サイトで人気を博すための知識と手段でやり続ける」のです。

 ただやみくもに「継続は力なり」を掲げて小説を書き続けても「力」は身につきません。




苦手なことを続けるのは苦行なだけ

 とはいえ「文章を書く」ことが苦手で、「毎日文章を書き続ける」なんて「苦行」以外のなにものでもないと思う人もいます。

 そういう人は「文章を書く」ことに向いていません。

 いくら「努力」をして「毎日文章を書き続けて」も「苦行」でしかないことに変わりはないのです。

 そんなストレスのたまることを「続けて」いても時間のムダ。

 それでも無理やり「努力」し続ければ、精神に異常をきたしてしまうことさえありえます。

「苦行」に感じられるようなら、それはあなたには向いていない方法なのです。

「文章を書く」ことが「苦行」な人は、まず「文章を読む」ことから始めてください。

「書く」のではなく「読む」のです。

 一気に肩の荷が下りたのではありませんか。

「書かなくても書けるようになる」魔法が「読む」ことなのです。




マインドフルネスで心を空に

 もし「心を空に」して「苦行」を続けることができるのであれば、それは大きな才能です。

 私はあまりこだわりを持たず、「心を空に」する練習もしてきたので、たいていのことは「苦行」と思わなくなりました。

 皆様にもぜひ「心を空に」することを実践していただきたいのですが、このコラムは哲学的なことを述べる場ではないので省きます。

 ヒントを挙げるとするならば、「禅」の教えに触れてみましょう。

 目の前に課題があったとしても、頭ではなにも考えずただひたすら座って息をしているだけ。

 そうすることで心が穏やかになり前向きな姿勢で課題に取り組めるようになるのです。

 これを最近では「マインドフルネス」と呼びます。

 今ではビジネス書籍にも数多く登場するほど有名な概念となったのです。

 なので、もし「文章を書く」ことが苦手なんだけど、どうしても「小説を書きたい」「小説で認められたい」と思っている方は、まず「マインドフルネス」の習得に取り組んでください。

「文章を書く」ことに心の抵抗がなくなってから、少しずつ「文章を書く」練習をやり続ける、つまり「努力」を始めればいいのです。




書きたければ読め、声に出せ

 前述しましたが、「小説を書きたい」のだけど「文章を書く」のが「苦行」に感じて、「文章を書く『努力』」ができない人が意外と多くいます。

 話すことは問題なくできるけど改めて「文章を書く」ことが難しい人と、話すことさえもうまくできなくてそもそも他人になにかを伝えることが難しい人がいるのです。

 前者の場合は「話すように書きなさい」とアドバイスされる人が多いと思います。

 後者の場合は「話す必要はなく、書いたあとに発表しなくてもいいから文章を書きなさい」とアドバイスされる人が多いでしょう。

 しかしそのアドバイスだけでは「小説が書ける」ようにはなりません。


「小説が書ける」ようになるには「とにかくひたすらに小説を読む」ことです。

 できれば一冊を五回なり十回なり、一言一句記憶してしまうほどに読み込みましょう。

 歌舞伎の演目に『外郎売ういろううり』というものがあります。

「拙者親方と申すは、お立ち会いの中に、ご存知のお方も御座りましょうが〜」で始まる有名な作品です。

 これは「滑舌を鍛えるのに良い」ということで俳優や声優の発声練習にも用いられています。

 なぜ『外郎売』の話をしたのかといえば、俳優も声優もたいていの方は『外郎売』の口上を全文丸々憶えているものだからです。

 役者は同じ文章を何度も読み返し、何度も声に出し、何度も演じて記憶に焼き付けています。

 たとえ記憶力が低くても、完璧に憶えられるまで「何度でもインプット」し「何度でもアウトプットする」を繰り返すのです。

 そうやって『外郎売』は今も俳優や声優のほとんどが憶えている演目となっています。

 完璧に憶え込むくらい「とにかくひたすらに小説を読む」ことで、「文章を書く」こと「小説を書く」ことに抵抗を感じなくなるのです。





最後に

 今回は「努力が確実に実を結ぶから天才」ということについて述べてみました。

「努力」は「やり続ける」ことであり、「継続は力なり」の言葉どおり「何事も諦めずにやり続ければ必ず力がついて成果を挙げられる」ものです。

 それには「正しい知識と正しいやり方でやり続け」ましょう。



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