362.孫子篇:六.虚実篇
今回は「テンプレート」を自ら作ること、「ランキング」に載ることについて述べていきます。
とくに「ランキング」に載るためのテクニックが満載です。
孫子篇:六.虚実篇
『孫子』は「テンプレート」を推奨しています。
しかしそれは他人が作ったものとは限りません。
難易度は高いのですが、あなた自身が作った「テンプレート」でもかまわないのです。
テンプレートを作る
小説投稿サイトでは競い合う書き手より先に「テンプレート」を確立し、続く書き手をフォロワーにまわらせられれば執筆にも余裕が生まれます。
逆に先行者が「テンプレート」を確立しているとき、その「テンプレート」に沿う作品を書いても、先行者を超えることは難しい。
だから投稿するときは、できるだけあなたが書きやすい「テンプレート」を作り上げて競合を振りまわし、相手の「テンプレート」には乗らないようにします。
相手の作品をこちらの「テンプレート」に来させるには、そうすれば利益があるように誘うのです。(たとえば閲覧数(PV)やブックマークが増えるなど)。
逆にこちらの「テンプレート」に来させないためには、そうすれば不利益があるように映るようにします。(たとえば辛辣なコメントが付くなど。だから辛口コメントが付いても消してはなりません)。
だから「文豪」は相手が余裕で構えていれば、それを超える「テンプレート」を作りあげて翻弄しました。
(芥川龍之介氏と谷崎潤一郎氏の関係のようなものですね)。
他の書き手が来られないような分野で思いもよらない「テンプレート」を作ります。
多少時間がかかっても創作意欲が落ちないのは、他の書き手がいない分野を選ぶからです。(経営学では「ブルー・オーシャン戦略」と呼びます)。
投稿して必ずランキングに載るのは、他の書き手が書かないような要素に絞るからです。(競合がいなければ総取りできます)。
ブックマークや評価がたくさん付くのは、他の書き手が投稿してこない要素が評価されるからです。(「テンプレート」から外れる要素をあえて入れます)。
だからランキングに載る書き手は、(自らが作り出した「テンプレート」を外側から検証しても)他の書き手がどんな要素を書けばいいのかわからないようにします。(どの「テンプレート」にどんな要素を混ぜたのかわかりづらくするのです)。
ブックマークや評価がたくさん付く書き手は、他の書き手がどんな要素で投稿してよいのかわからないようにします。
こうして他の書き手の運命をも支配してしまうのです。
ランキングに載るには
「ランキング」に載るには、他の書き手が予測していない要素を突くことです。
他の書き手が「ランキング」で急上昇しているときは、今の連載が「ランキング」外へ出されるよりも前に、なるべく早く連載を畳んで
人気が急上昇して「ランキング」に載りそうなときに、「ランキング」上位の書き手たちが慌ててテコ入れしてくるのは、そうしなければ「ランキング」を死守できないと思っているからです。
あえて「ランキング」に載らなくてもいいと思っているときは、他の書き手たちが書くのとは異なる分野に書けばいいのです。
他の書き手が「ランキング」で待ち構えているのがわかっていれば、急上昇しているこちらがなにを書くのかを悟られないようにします。
するとこちらは新たな構成「テンプレート」に力を集中できますし、他の書き手はこちらがなにをしてくるのかわからないので「テンプレート」を崩しててんでバラバラな対応をしてくるのです。
こちらを直接迎え撃つ書き手を減らせば、それだけこちらが利を得ます。
投稿する作品がどんな構成「テンプレート」をしているのか、他の書き手は知りようがありません。
知ることができなければ相手が備えなければならない要素は多くなります。
そうすればこちらの狙う構成と競合する相手が少なくなるのです。
このようにこちらの構成「テンプレート」がバレてしまうと他の書き手は適切な対応策をとってきます。
しかしこちらの構成「テンプレート」がわからなければ、他の書き手は
よく読まれる場所と日時を見極める
投稿するときは多くの人が反応してくれる場所(どの小説投稿サイトが適切か)と日時(何曜日の何時に投稿すると閲覧数(PV)や評価が増えるか)を見極めて、何時であろうとも必ずその時間にその場所へ投稿すべきです。
投稿すべき場所と日時がわからなければ、せっかく書いた小説は誰にも読まれずに埋もれてしまいます。
新要素を作り出していく
いかに相手にフォロワー(ブックマークしている人)がたくさんいても、それが必ずしも「ランキング」で有利だとは言えません。
というのも、「ランキング」に載るにはこちらから積極的に新要素を作り出していくべきだからです。
どんなに他の書き手が多くても、新要素に対応できないようにすればいいのです。
そのためには相手の構成「テンプレート」を知り、こちらの新要素との損得を計算して投稿すべき時機を探ります。
評価ポイントが上がっていくことで相手を焦らせて今後の構成を知り、どの場所なら敗れないかを知り、かるく探りを入れてみて相手の余裕があるところや不足しているところを知るのです。
この先なにが起こるかわからない
投稿する作品の理想は「この先なにが起こるかわからない」状態にしてしまうことです。
「この先なにが起こるかわからない」から他の書き手はこちらの構成「テンプレート」を知る
相手の構成がわかればそれに応じてこちらの構成をコントロールして「ランキング」に載ることもできますが、読み手にはなぜこちらの作品が「ランキング」に載ったのか理由に気づけません。
書き手の誰もが「ランキング」に載った既存の構成「テンプレート」を知っているでしょうが、いかにしてそのような構成「テンプレート」が形作られたのかについてはわからないものです。
「ランキング」に載った構成「テンプレート」は繰り返されることなく、主人公の置かれている状況によってつねに変わっていきます。
構成は水のようなもの
そもそも作品の構成は水のようであるべきです。
水は高いとこを避けて低いところへ向かいます。
構成も、他の書き手の強みを避けて弱みを突くようにすべきです。
水は地形によって流れを変え、その土地を制していきます。
作品も他の書き手の状況に応じて構成を変えて「ランキング」の座を奪うのです。
そうした書き手のことを「神(得体の知れないもの)」と言います。
このように作品には「決まった勢いや展開」はないのです。
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「自らテンプレートを作る」「ランキングに載るには」「投稿すべき日時を見極める」「新要素を作り出していく」「この先なにが起こるかわからない」「構成は水のようなもの」と実にさまざまなことを述べている篇です。
要約すると「ランキングの座を奪う方法」について書かれています。
つまりここから先が、実際にどうやってランキングを奪うのかを示すことの宣言でもあるのです。
最後に
今回は『孫子』の中でもきわめて重要なポイントです。
虚実篇は「ランキングの座を奪う方法」が書かれています。
そのためにはすでに「ランキング」に載っている作品をよく分析し、「なぜランキングに載れたのか」を構成レベルで知ることです。
つまりどんな「テンプレート」を持っているのかを暴きます。
また「自らテンプレートを作る」ことについても積極的になるべきです。
ウィリアム・シェイクスピアが独特の節回しをするように、あなたも自身の小説であなた独特の節回しをしましょう。
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