あの。
一人称でどうしてもうまく書けません。
もう、最初の一行から、どうしたらいいのかわからないんです。
三人称と一人称。
書き手の向き・不向きってあるでしょうか……
作者からの返信
仁志 水ぎわ様、コメントありがとうございます。
視点の向き・不向きというより得手・不得手はありますね。
禁じ手の「神の視点」しか書けないという方もいらっしゃいます。
一人称視点は慣れが必要かもしれません。
「神の視点」は物語をどう書いても成立するため、誰にでも書けるのです。
そして誰の心も覗けない「三人称視点」は、「心の中を覗かない」という制約をした「神の視点」でもあるので、比較的書ける方が多い。
ですが、一人称視点は主人公の中に入り込んで、主人公が見たもの、聞いたもの、感じたもの、思ったもの、考えたものを書かなければなりません。
「小説は出来事を客観的に書けばよい」のか「小説は臨場感を持たせて書けばよい」のか。この差が三人称視点と一人称視点の差です。
そして「小説賞・新人賞」でのウケがよいのは一人称視点です。
一人称視点に慣れるには、今自分が見ているもの、聞いているもの、感じているもの、思っているもの、考えているものを、余さず頭の中で文章化するトレーニングをしてください。
このスマートフォンってどう見えるかな、どんな音楽を聞いているのかな、触感はどんな感じがするのかな、そもそもスマートフォンってなんだろう、スマートフォンってどういう存在かな。
これらを文章化していくのです。
繰り返せば必ず一人称視点を書く素地ができます。
もし一行目をどうにかしたい場合、五感のいずれかを刺激する文章がよいですね。思っていることや考えていることを書いてはなりません。
あくまでも五感だけで勝負しましょう。
成功しているほとんどの一人称視点の作品は「五感」から始まっています。
そういう視点でランキング上位の書き出しを分析していくと、「こう書けばよいのか」と気づけるはずですよ。
公募に落選した作品の人称は、一人称と三人称をわざとまぜていました。
主人公の前世の人格がでてくるところを、三人称にしたのですが、それでは人称のごちゃつきになって読みにくかったのかなと、反省。
主人公の意識がなくなり、別人格が出てくる設定は、三人称でかかないと表現できないのでしょうか?
作者からの返信
澄田こころ様、さっそくのコメントありがとうございます。
一人称視点と三人称視点を「わざと」交ぜるのはかなり難しいですね。
あえて難しいことはせず「三人称一元視点」という手もありますよ。
主人公の意識がなくなり、別人格が出てくるとのことですが、なおさら一人称視点で押したほうがよかったですね。「別人格だから三人称のほうが」は書き手側の都合つまり区別しやすいからであって、「読み手のため」ではありません。
どう表現すればよかったのかは「空行ひとつ」でよかったのです。
ちなみにつねに「空行」を入れて小説を書いている場合は「空行ふたつ」か「空行三つ」になりますかね。私は時間、場所、人物が切り替わるときのみ「空行ひとつ」入れているスタイルなので「空行ひとつ」と書きました。
澄田こころ様がつねに空行を入れるスタイルで書いていらっしゃるのなら、通常時間、場所、人物が切り替わるときの方法を採用してください。
「空行ひとつ」には「人物」を切り替えるときにも用います。そしていつもの自分と、別人格の自分を表現したいときも「空行ひとつ」で簡単に切り替えられます。書き手が思っているほど、読み手は読みづらさを覚えません。ルールが統一されているので、かえって読みやすさすら感じます。
「空行ひとつ」の効果を最大限に活かせたら、公募の選考ひとつは確実にクリアできていたと思いますよ。
落選した理由は「空行ひとつ」ができなくて三人称視点に逃げてしまったのが見透かされたのでしょう。
「空行ひとつ」にもっと自信を持ってください。これだけで表現できることはたくさんあります。
文字の塊ひとつが同じ時間、同じ場所、同じ人物でまとまっているから読みやすい。つまりいつもの人格と別人格とを切り替えるのも「空行ひとつ」で塊が明確に分かれますよね。それが「空行ひとつ」の答えです。
もしよろしければ落選作のURLを張っていただけますか。時間のあるときにかるく添削してみますので。
「心に痕跡」は正にの至言ですな!
主人公……私はほぼ一人称のものしか書いてないので、これは大丈夫!(安★堵
作者からの返信
コメントありがとうございます。
小説は基本的に一人称視点で書くべきですね。
人数が増えてきて、どうしても他の誰かの視点が欲しいときも、シーンによって視点を持つ人を変えて書けばいいのです。
同じ場面で大量の人が出てくるようになって初めて、三人称視点にするかを決めればよいと思っています。
はじめまして!
コメント失礼いたします!
昨年12月から思い立ちカクヨムに登録し小説を書き始めました!
小説を読むのは大好きでしたが書いたことはなく!ものすごく勉強になります!
また、勉強しに拝読させてください!
作者からの返信
和響様、初めまして。
とりあえず「応用篇」までを読めば、ある程度執筆の流れがつかめます。
そこから先は、気になるサブタイトルを見ていくとよいですね。
かなりの情報を詰め込んであるので、すべて読むのは骨が折れますので。
また、お手すきのときにでもぜひお読みくださいませ。