カツ丼代返させるための機械って、思いもつかなかったです。
財布忘れたとか小銭がないとかいうくだりで、なんだかんだ高瀬さんも無自覚に良い女の振る舞いが板に付いてきているというか、男に奢って貰うのが当然になっているのを真壁さんは気付いていて、1人の人間として許さず、何としても返させようとした。そこには人間同士の繋がりを求めた純粋があるのだと感じました。
「違う。真の名は、『高瀬が幸せになり器』だ」
この言葉を聞くまで、実際2人はこのまま別れるかもしれないと思いました。
最後素直になれない2人が結ばれて、胸にあったモヤモヤがすっと引いて行きました。
文章1つ1つが丁寧で、勢いだけで書いた感じが無くて良かったです。
こんなに子供じみた2人の大人な恋愛小説は、初めて読みました。素敵な物語をありがとうございました!
作者からの返信
詩一様、コメント&☆をありがとうございます!
>財布忘れたとか~
これは自分でも気づきませんでした!そうですね、高瀬は真壁のことを不遜だと言っていながら、自分も傲慢だったんですよね。真壁はそれに気づいていたのでしょう。
最後、結ばれるのは安易かな、と思いつつも、やはりこの二人には幸せになって欲しかったので、遠回りしてでもああいう結末になってよかったと思っています。
描写が多すぎかなと思ったのですが、丁寧だと言っていただけてうれしいです!
確かに子供じみた二人ですね(笑)お楽しみいただけたようでよかったです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
編集済
先月に続き今月も、素晴らしかったです。
アイディアが良いですよね。そこに無駄のない描写でストーリーが絡んでいって、最後きれいにお題を回収。お見事です。
かつ丼の代金だとは最後の方まで分かりませんでした。タイトルが状況を限定しやすく、従って作品内でのお題の扱いはわかってしまう作品が多くなると思うので、このひねりはすごいなと。
一番好きなところはですね、ズルしたところです。
特にこれらの台詞。
>「おい、おまえズルしたな」
>「しかし、これじゃ足りない……いや、多いのか? 今日のレートは……となると、25セントは約30円か。約440円だな。まあ、利子として受け取っておこう」
海外経験のある方なのかな、こういう細かいところでリアルさが出て、作品の厚みが増すと思います。
今月の同題異話は参加見送りかなと思っていたんですが、私も書いてみたくなってきました。
作者からの返信
オレンジ11様、ふた月連続でお読みいただきありがとうございます!
なるべく他の方とかぶらないような話にするにはどうしたらいいか考えたあげく、このような形になりました。結果、思ったより長くなってしまいましたが。。
消費税5%の時代は420円という価格が普通で、後の20円をどうしよう……と考えた結果、クォーターの登場となりました。アメリカに行ったことはあるのですがかなり昔のことで、大きさをはっきり覚えていなかったので、硬貨の直径をネットで調べました。
いろいろと考えて工夫したところを評価していただけて、本当にうれしいです。
オレンジ11様の作品も読みたいので、書けそうであればぜひお願いします!
面白かったですよ。
短編でどこまで書くのかって難しいですよね。何気に文字数が増えていってしまって。
こういった話なので心理描写を多くしたくても、今度は余計な事まで書いてしまいそうで。
中盤の心の動きが多かった割に、最後が駆け足になってしまっている感もありますが。
この辺のバランスが難しいのかなぁ。
ストーリーを紡ぐのは難しいです。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます!
長くなりすぎたので、書いた後で削ろうと思ったのですが、どこを削ればいいかわからず……結局そのまま投稿してしまいました。最後はあわてて終わらせた感がありますね。
短編はストーリーではなく、一つの場面とか一つの感情に絞って描写をした方がいいのかも、と思いました。
参加できるかわかりませんが、次回も書けたらそのあたりに気をつけて書いてみようと思います。
キャー!ロマンチックです!(*≧∀≦*)
アメリカに行く彼女に、彼氏でもない自分が「行くな」とも「ついていく」とも言えない。
でも黙ってサヨナラも出来ない。
考えた末に導き出したのがメッセージ付きガジェットだったのですね。
彼女が本当にアメリカで幸せになったなら、忘れ去られて埃を被ってしまってもおかしくないのに。
なかなか幸せになれず、カツ丼分コインが貯まって帰国する事を願って待っていた。
あと数年は確実に。
真壁さんの複雑な愛情表現に気付けるのは世界で高瀬さんだけじゃないですか!?
彼女に感情移入していたので
研究所に知らない女が!のシーンでズキッときました。
二人を繋ぐ思い出のメニューがカツ丼なのが!お色気皆無で最高です!
二人でカツ丼を食べたあの日から恋は始まっていたのですね。
口ではおめでとうと言いながら、体が悲しみを堪えきれていない真壁さんにグッときました。
幸せに出来る自信がないのがまたイイです。
何回も出てくる「バカなの?」
毎回ニュアンスが違うのに痺れます。もし音声が付いたら、最後のやつには胸いっぱいの愛情を込めて欲しい。
高瀬さんは尽くされるより、尽くしたい。
愛されるより愛したいタイプだったのかなと。
二人の末長い幸せを祈ります。
なんの落ち度もない王子様はお気の毒ですが、彼にも運命の相手が現れますように。
作者からの返信
こちらも読んでいただいたのですね(*´▽`*)ありがとうございます!
確かにそうです!高瀬が幸せになっていれば不要な機械なのでした。その場合は真壁は完全に過去の存在となり、二人の人生は交差することがなかったわけですが、真壁は高瀬の幸せを願っていたので、高瀬が来ないことに喜びを感じて生きていけた……のかな?さすがにそこまでストイックではないのかも。
お互い、あれ以上にぴったりくる相手はいないでしょう。運命だったのかもしれませんね。
研究所に知らない女がいるくだりはカットしようと思っていたのですが、トントン事が運ぶのもなんだかなーと思って残しました。無駄に不安を煽るだけでしたね(笑)
確かに、高瀬は自分で選んで、自分で愛さないと気が済まないタイプの人間だったのかもしれません。
サカイさんが哀れなので、彼のその後にも触れたかったのですが、さすがに長くなりすぎるのでやめました。彼も幸せになるはずです。