人間の神経システムにおける時間差について〜指切り番外編

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こちらも2004年の記事から。指を切った話のエピローグ?

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痛いのって、一瞬遅れてやって来るよね。

包丁でがっつりざっくりぱっくり指を切ってから、人の体について生々しくも高尚な考察を続けております。


最初は、スパッと肉が断たれる衝撃の感覚しかないです。それから、鈍い痛み。ドラマの切腹シーンで、刺すと同時に「ウッ」って言うのは、もしかすると、微妙に早すぎるかも。


そういえば…と自分の左手の人さし指の付け根を見る。そこには、ギザギザの白い傷跡が。

あれは忘れもしない、小学校4年生、校庭にて。卓上本立ての木工作。

木ではなく自分の指を切ってることに気づくまでに、ノコギリは2往復した。ダラダラと血を流しながら、校庭でボーゼンとたたずんでたっけ。「早く保健室行け~っ!」の先生の叫び声に、アワアワという音声を発しながら、叱られたかのように悲しい気持ちで走って行ったっけ。ボタボタと流血の痕跡を残しながらね。


そう、左手の痛みを感知して、その切る動作を止めよ、という指令が右手に伝わって実行されるまでの秒数は、ノコギリ2往復分。すばらしくわかりやすい。


そういえば…と、さらに蘇る記憶。

あれは、忘れもしない、銭湯好きのおばに連れられて行った銭湯にて。熱湯を手に浴びせ続ける姪っ子(私)に、おばは「ちょっと!何してるのっっ!!」と叫んでいた。その声に驚いてハッと気づくと、その蛇口は赤い方でした。Cじゃなくて、H。熱すぎると逆に冷たく感じ、ヒリヒリ感は状況がわかってから来るのね、ということを、身を持って学んだ冬でした。


ちなみに、このときの左手は、えび天ではなく、確か、ショボいホットドック状態になっていたと思います。色は赤かったけど。


こうしてみると、私の肉体も、けっこう苛酷な数々の試練に耐えてきたのね。と、ちょっと、自分が愛おしくなるわ。。。

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