陰謀だっ!!(1)
というわけで、新しく入ったフィットネスジムでプレオープンの見学をしていると、「ラットプルダウン」が目に入ったわけです。
もう、そのうれしさと来たら!
そのためだけにでも、私、通いますわ!!
とはいえ、何ごともモッタイつけてすぐにはやらない私の場合、入会してからしばし時を寝かして、おもむろに新ジムに登場するというのがいつものパターン。
今回も、出かけるまでのハードルはいつものように多少高かった。でも、アレをやるために私は行くのだ!!
そして、驚くべきことに、翌日すぐに行った。これは、雪が降ってもおかしくないくらいあり得ないことだ。
でも、無意味にモッタイつけるタイプなので、すぐにはアレをやらない。まずはランニングだ。
トレッドミルを見やると、私も若いがもっと若い、明らかに平成生まれと見えるきれいなお姉さんが走っていた。スタイルのよい後ろ姿を見せつけながら、黙々と。
これは、私を昭和代表と見抜いて挑戦状を叩き付けてるつもりに違いない。
すぐに受けて立つ悪いクセが発動されて、憤然とマシンに向かい、私もウォーキングとランニングを交互に繰り出す(このやり方は年の功だ)。
しかし、あえなく敗北。
私の股関節がギシギシとあやしい感触を呈して来たので大事を取ってやめた時、お姉さんはまだ涼しい顔で走っていた。
いや、いいのだ、私にはアレがある。アレで十分にぶら下がる気持ちよさを堪能できれば、その他のことはどうでもいいのだ。
そのへんの馴染みのあるマシンをあいさつ程度にやってから、満を持してラットプルダウンに向かった。
す、するとなんと。。。
「故障中」の張り紙。
なんでっ!?
昨日、そんなこと書いてなかったよね??
しかもよく見ると、昨日ピカピカに見えたマシンは、ラバーがすり切れたボロボロの体裁。
事態が飲み込めず、しばしボー然とする。
怒ればいいの? 笑えばいいの?
いや、冷静になって確認しよう。これは、グランドオープンまでには直りますよね?と。
しかし、さっきまでいた二人くらいのスタッフの姿がどこにもない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます