第11話
突然の夏巳くんの登場に、驚いたものの、嬉しくて彼に抱きついてしまった。
すると、彼は鼻血を吹き出し倒れてしまった。
慌てる私。どうすればいの!?と、とりあえず膝枕しとく!?
後々になって気づいたが、この時の私は気が動転してて、彼の鼻にティッシュを丸め突っ込み、リビングのソファーに寝っ転がし、彼の頭の所に私の太腿を滑り込ませた。
彼の髪が、太腿に当たり、少し擽ったい気分だ。
そのあと、彼の頭を撫で撫でしながら数分を過ごした。
私って、やっぱり幼稚なのかな?
恋愛経験なんて、これまで生きて来たけど、夏巳くんが初めてだし、どう言う風に振る舞えばいいのか全然分からない。
そりゃあ、私だって初めての彼氏だし、色々やりたい事もあるし、夏巳くんがお願いした事なら何でも叶えてあげたい気持ちもある。
でも、一歩引いた所で考えている私が、十歳も離れた私が、夏巳くんの彼女で本当に良いのかと言う思いもある。
紫ちゃんや、晶ちゃんのような若い子の方が、夏巳くんの為になるのかな。
そう言う、怖い事ばかり、一人の時はどうしても考えてしまう。
太腿に感じる、彼の体温だけが凄く温かく感じる。逆にそこ以外が凄く冷えて、夏なのに凄く寒い。
多分、私の感性だとこう言うシナリオの方が向いてるのかも。東郷さんもそう言ってたし。
そんな事を考えていると、夏巳くんが目を覚ましたみたいだった。
モゾモゾされると、変な声が出てしまいそうだった。
「夏巳くん?目が覚めた?」
高校の入学時を境に、成長を続ける女性らしさの象徴のせいで彼の顔が見えない。
寝顔は、膝枕する前にスマホで一応撮っていたので、後で鑑賞しよう。
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俺は、百合さんに抱きつかれ、圧倒的なオッパイの前に気絶したみたいだった。
そりゃあ思春期真っ盛りの男子高校生にとってオッパイはすごい破壊力だけど、それにしても気絶はカッコ悪い。
それに、目が覚めたら、百合さんの太腿の上に頭を乗せ、尚且つ頭を撫で撫でしてもらっている。
なんなら目の前に、オッパイが聳え立っている。
下から見ると、本当に大きいな。
でも、谷間の隙間から見えた、百合さんの顔は少し曇っているように見えた。
多分、担当編集には、もう言われているのかもしれない。
僕なんかが、気づいた事に、その道のプロが気づかない訳が無いしね。
でも、アプローチさえ間違っていなければ、多分面白い作品にはなると思うだけどな。
とりあえず、起き上がろう。
考え事をしながら、上体を起こした事により、とうとう、百合さんの大きなマシュマロ、もといオッパイに顔を埋めてしまった。
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ついつい、考え事をしていたので、起き上がって来た夏巳くんを胸の中で抱きしめてしまった。
夏巳くんの顔は、真っ赤になり、私の顔もかなり赤くなっていると思う。
でも、彼の体温が身体全体に行き渡るような感じがして、凄く嬉しかった。
もう手放したくないって、思ってしまった。
私だって、まだ二十五歳なんだ。まだまだ二人には負けていられない。
私が、一番に彼を愛してるって、その証明を次回作で、やらないといけない。
なら、こんな事でへこたれて何ていられない。
絶対に面白い作品にしてあげるんだから!
「百合さん、何か吹っ切れたみたいですね?次回作、楽しみにしてます」
「はい!絶対に面白くします!」
私はそう、誓うのだった。
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