第16話 闇(リバース:ポジ→ネガ)


二人の飛び込んだ、奈緒の部屋は


血と、病みやみに染まって居た


ログを読む二人


入室したままの奈緒に


しろ > 「奈緒ちゃん!」

柴 > 「おいっ、奈緒!」

柴 > 「気をしっかり!

俺たちはここにいるぞ! 」

しろ > 『奈緒ちゃん!、しろだよ

いつも一緒だよ!」


ゆっくりと


闇が・・影が・・

動いた。

奈緒 > 「はっw、今更の登場w」

奈緒 > 「遅すぎたわね!」

奈緒 > 「今更、何が

あなた達にできると言うの!」


突然の変貌に、闇に、


空気が凍った


そこにある存在感は


明らかに、今までの奈緒でも

先程、初めて会ったモッカさんでもなく


そこに有るのは、


怒りや、憎しみ、蔑み、妬み

人の持つ負の感情を

まとめたかのように


暗く、全ての光を打ち消すかのような

存在感だった。


柴 > 「おい、お前はダレだ!」


しろ > 「奈緒ちゃん、しっかりして、

どうしたの?」


奈緒 > 「あ、私?」

奈緒 > 「さあね?」

奈緒 > 「名前なんて、意味はないわ」

奈緒 > 「私は今まで、

出ることはなかったしw」


奈緒 > 「そうね!、二人が

壊れかけて来たから

私が出てこれったってだけw」


面食らう二人に、たたみかけるように


奈緒 > 「私は、三人が

選ぶことのなかった存在」

奈緒 > 「今まで、三人が捨てて来た

闇の部分とでも

言うのかしらww 」


奈緒 > 「そうね、奈緒の捨てた、怒り」


奈緒 > 「直人の捨てた、憎悪」

奈緒 > 「そんなところかしらw 」


奈緒 > 「二人を隔てていた膜が破れた今

私は、全てを手にいれたの!」


奈緒 > 「wもちろん

ここで出会った人達の記憶も

なおの事も

      奈緒も直人の記憶もねw」


奈緒 > 「自己紹介は

       こんなとこでいいかしらw」



闇をまとった彼女は

不敵にわらいながら

質問を投げかけて来た。


最初に静寂を破ったのは柴さんであった。


柴 > 「今更ってどう言う事だ!

     奈緒とモッカさんはどうした」


奈緒 > 「どうなるのかしらねw 」

奈緒 > 「私は、二人が沈んだから

       浮上しただけw」

奈緒 > 「二人が浮かんで来ないなら

     私が私になるだけかしらねw」


しろ > 「奈緒ちゃんを返してよ!」

柴 > 「お前は、 要らない、消えろ!

      奈緒を奈緒はどうした!」


奈緒 > 「www、笑っちゃうわねw

      存在を認めて貰いたがっていた

      二人に対して

      消えろってwww」


奈緒 > 「wそれを二人が聞いたら

どう思うかしらねw」


柴 > 「お前は奈緒ではない!

     ましてモッカさんですら無い!       

     お前は、二人が捨てた闇

     お前が居て良い場所では

     ここは断じて無い!」


奈緒 > 「ふw、まあいいわ

     今回は引き下がってあげるw 」


奈緒 > 「二人を襲った闇は

     私に影響なしってわけでは

     無かったみたいだしw」


奈緒 > 「www www www www

     次に、ここに来るのは、

     ダレかしらねw 」


奈緒 > 「wwwまた逢えるのを

     私は、楽しみにしてるわw」


突然部屋に訪れた静寂は

二人の心に、暗い影を落とし

消えていった。

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