第7話 二つの時間(混沌の交差)
直人
あれから、数年
何の変哲も無い高校生活
大学生活を過ごして
とうとう社会人の仲間入りをした俺は
一人暮らしを始めた。
奈緒
あれから、数年
相変わらず本の世界で
時おり見かける、直人くんを
目線で追いかけ
直人
高校時代、大学時代
友達と呼んでくれる、人は増えたが
俺の中は、空っぽだった。
奈緒
本の世界に、逃避してる、私の世界には
訪れてくれる人もなく
直人
俺の心の中には、だれも居ない。
虚像のように
目の前を通り過ぎるめまぐるしい現実が
俺のココロのスキマを
拡げていく事に
身をまかせるばかりだった。
奈緒
私の世界には、
憧れで、眩しい異世界の直人くんの
歪んでいく姿が
映るばかりだった。
直人
そう
奈緒
私が
直人
俺が
奈緒
あの新しい世界を見つけるまで
直人
新しい世界の扉を開けるまでは
奈緒
交わることが無いと思っていた。
心と心の交差点のものがたり。
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