24 どのぬいぐるみがいいかい?
「夏生さーん」
「な〜に?」
「三階の雑貨屋さんにぬいぐるみが売ってた気がします」
「あらそ〜。三階ね」
エスカレーターですれ違う人達が春樹パンダを見て「あのパンダかわいいー」と言っている。ぽっと照れる春樹パンダ。
「パンダさん、人気あるわね〜」
「今、パンダグッズ大流行ですよ。お菓子やパンが形をパンダにしただけで売り上げアップなんですよ」
「パンダ効果すごいわね〜。ボロ儲けね〜」
雑貨屋についた。
「あらッ、ぬいぐるみがいっぱ〜い!」
「いろんなのがありますね」
「ほんとね。ほらパンダもいっぱ〜い!」
「ふぅぅ、か、かわいい……!」
莉子がいろんなパンダをふにふに触る。
(莉子、他のパンダ買うのか?)春樹パンダは不安になった。
「夏生さん、カニやカエルのぬいぐるみもありますよ!」
「カニとカエルどっちにしようかな〜。悩むわ〜。う〜ん。カエルにしよ」キミドリ色のカエルのぬいぐるみを選んだ。「手触りいいわ〜。これで安眠できるわ〜」
「よかったですねー」
「春樹にも買って行ってあげよっと。どのぬいぐるみがいいと思う〜?」
「えっ、春樹にもですか?」
「そ〜」
「えーと。どれがいいかなー」莉子は考えるフリをして夏生から離れた。小声で聞く。「ねえ、春樹。ぬいぐるみどれかほしい?」
「俺? うさぎがいい。」(莉子のぬいぐるみがいいんだけど売ってないもんな)
「おっけ」夏生に近づく。「うさぎなんてどーでしょー?」
「うさぎさんね〜」夏生はピンクのうさぎのぬいぐるみを選んだ。
(あ。うさぎのぬいぐるみ、莉子みたいでかわいい。莉子を思い出しながら寝れるぞ)春樹パンダはうきうきしている。
お会計をした。
「じゃあ、もう帰りましょ〜」
「はーい」
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