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顔を上げると、申し訳なさそうなシュウさんと目が合う。
瞬間的に
前かがみになって強調されている胸と、
(どういうことだ……? メイド服がタオルに変わっただと?)
不意にカルヴァンの声が届いて、私は頭の中で叫ぶ。
私が聞きたいんですけど!? なんで私は丸裸をさらしているんですかっ!?
(……俺様にもわからぬ。俺様の幻術が現実へと姿を変えたというのか? しかし、魔力の発動した痕跡もなく、このような芸当ができるハズが――いや、この現象が魔術でないとするなら、これは、これこそが……この小僧の願いの正体? だが、願いであっても魔力の消費は起こる。どういうことだ?)
聞きたいのは私ですよっ!!
そもそも、私は冷静な状況分析をしてほしいと頼んだわけではない。
私が欲しいのは、ただひとつ。
そう、メイド服だっ!
「……だ、大丈夫ですか?」
想定外のトラブルに頭が追い付かない私を、シュウさんが気遣ってくれていた。
先ほどよりも顔が近づいて、私は飛び退くように立ち上がる。
これ以上、この姿を見られるわけにはいかない!
お、お嫁に、行けなくなってしまう!
「よ、用事を思い出しましたっ!」
「へ?」
「最後までお身体をお洗いできずにすみません!! じ、実は、タルサさんがデザートを食べたいと言われていたのを忘れていて――すぐに戻ろうと思います! 本当にすみませんでしたっ! ご
慌てて頭を下げると――さらに、大変なことが起きた。
パサリと、何か布のようなモノの落下音が聞こえた。
恐る恐る目を開くと、私の体に巻いてあったはずのタオルが――床に落ちている。
シュウさんと、目が合った。
「……」
「……」
全てを、見られてしまった。
「し、失礼しましたぁあああああああああああっっっ!!」
私は胸を抱いて、
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