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カルヴァンの言葉は、私を後押しするには十分だった。
「……私は、何をすればいいのでしょう?」
「
カルヴァンにしては、意外と建設的な言葉だと思う。
「意外は余計だ!」
カルヴァンが口を
「でも、私は何から知っていけば良いんでしょうか?」
正直に言うと、私は自分が何も知らないことを知っている。
家事全般については、この世界でも一、二を競うほどに
しかし、それ以外のことは全て知らないと言っても過言ではない。
今だって、こんなにも夕食を作って食べきれるかが不安だが、夕食の場で足りなくなってしまうことを考えると、さらに不安を感じるぐらいだった。
調理後の食材は足が速いから、
状況次第で、
「……他にも知るべきことがあるだろう?」
影の中から黒い腕が伸び、カルヴァンが頭をかいていた。
いまいちピンとこない私に、カルヴァンはため息をついて続ける。
「あのシュウとかいう小僧、何者だ?」
言われてみれば、確かに気にはなっていた。
シュウさんの〝願い〟が神ランキング協会からの連絡で〝この世界の歴史を知ること〟だと報告があったが、それを踏まえてもシュウさんはDDの最低ランクだ。昼から続けている剣技の稽古風景から察するに、戦闘タイプでないことも明らかだろう。
こう言ってはまた失礼になるが、そんなシュウさんに、あれほどの女神が付き従っていることはかなり不自然だと思う。
「つまり、シュウさんは、何か別の力を隠しているということですか?」
「うむ」
私の考えは、ようやくカルヴァンと
「まずはあの小僧が何者なのか、俺様たちは知るべきだ」
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