私は転生した
88
私たちと〝新人類〟の直接的な戦いが始まった。
私たちの先陣を切るのはいつもタルサだったし、誰よりも日本のため――いや、私たち仲間のために命をかけてくれていたのもタルサだった。
タルサは戦いが始まる頃には、自らのことを女神と名乗っていた。
自らを〝神である〟と名乗るのは、自国民から祈られることによって精神エネルギーを
そして、その悲劇が起こるのは、時間の問題だったのだと思う。
私の腕の中のタルサは
「
言葉と裏腹にタルサの笑顔は相変わらずで、私は
「最後に頼みがある」
「最後なんて……何を言ってるのよ?」
「
「……そうじゃない」
私の言葉に、タルサは眉を寄せた。
「そっちこそ、何の話じゃ?」
「私たちにはタルサが必要なのよ。なんで私を
「くっくっくっく」
「何がおかしいのよ!?」
「妾の目に狂いはなかった。お主様は、力の使い方を間違えたりはせぬ」
「……」
「妾が死ぬとき、一族の呪いにより妾の魂は転生せず、精神エネルギーへと分解される。妾の魂を喰らえば、お主様なら勝てるハズじゃ」
タルサは私をまっすぐに見つめて口を開く。
「妾の力を、お主様にこそ使ってほしい」
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