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個室のベッドにタルサを寝かせ、ロウは数回の質問と
ロウは頭をかき、俺へ視線を向ける。
「病気じゃなくて呪いなら、俺の専門外だ」
「じゃろうな」
冷静なタルサの受け答えを、悔しく思う。
「俺は難病だろうが臓器を病気から〝守る〟ことで凌げるが、コイツは時間稼ぎもできねぇ。この呪いは体と同化してやがるし、体の端から細胞が
ロウは
「俺にできるのは、痛みから神経を〝守る〟ぐらいだ」
「それだけで十分じゃ」
「……最後に話し合う場所ぐらい貸してやるさ」
ロウは俺の背中を叩き、個室から出て行った。
またしても
「お主様、そんな顔をするな」
タルサは眉を寄せ笑った。
「お主様のお陰で、
「……今からでも、あの取引を取り消せないのか?」
「妾の死を悲しむでない。これで妾の目的が達成され、お主様をあの黒い腕から必ず守り通せる。それは妾にとって、何よりも価値があることじゃ」
「……俺なんかには、タルサが命を
俺の言葉に、タルサは笑う。
なぜだ?
どうして、自分が死ぬというのに、笑っていられる?
「お主様は――いつになったら自らの価値に気づくのじゃ? 妾はすでに、お主様には充分すぎるものを貰っておる。妾は昔、お主様に命を頂いておる。そのお返しには、命を懸けてお主様を守るしかなかろう?」
どういう意味だ?
「……俺はタルサを助けたことなんてないだろ?」
「くっくっくっく」
タルサは優しく笑い、続ける。
「妾が死ぬほどお主様を愛しておる理由は簡単じゃ。お主様が現世で死んだ時に、金髪の少女を助けたであろう?」
タルサの言葉にうなずくが、まるで理解できない。
「あの少女が、妾なのじゃ」
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