ツンデレは最高

 休み時間になったが特にやることもない…。

(山村は…何処だ?)

 いつの間にか山村を探している自分がいた。


「うんうん」

 山村の声がした。

 声のした方を見ると、二人の女子と楽しそうに会話をする山村がいた。

「それでね、タピオカを食べたの」

 黒髪ボブの人が言う。

「えー、いいなー」

 背の高いの人が言った。

 その後、しばらく、彼女たちのグループに無言の時間が流れた。

 どうやら、俺が見ていたことが気づかれたらしい…。


「なんか、めっちゃ見られてるよ…」

 背の高い人が小声で言った。

 俺は慌てて目を逸らす。

「えーキモー」

「あり得なくない?」

 山村の声ではないので、あの二人だろう、酷い言われようだ。

「そんないい方なくない?」

 山村が注意する。

「でも!こっち見てたんだよ」

「そうそう、マジキモい」

 あの二人が言い返す。

 山村はそれに言い返すように言った。


「キモくないしっ!カッコいいしっ!」


 !?、カッコイイ?ちょっとなに言ってるかワカンナイ。


 山村は急に恥ずかしくなったのか、赤くなり、俺の目の前に来てこう言った。

「勘違いしないでよね!べ、別に君のことなんて、なんとも思ってないんだからね!」

 ツンデレのテンプレの台詞を吐き山村は自席に座った。

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