休み時間は寝て過ごそう

「はーい、席ついてー朝の会始めるよ」

「はい、挨拶」

「…」

 誰も何も言わない。

「起立、気をつけ、礼ー」

 昨日と同じ人が、すこし不安そうに号令をかける。

「はい、おはよー」

 先生が挨拶を返す。

「今日は学活の時間に係りとか決めようと思います」

 と言ったものの新学期が始まって三日目なので、まだ授業は無く全部学活なのだ。

先生はそのあとも、連絡事を言っていたが、

俺は『係りの仕事をやらないで済む方法』を考えていたので、内容はほとんど覚えていなかった。

朝の会が終わるチャイムがなり、先生が教室から出ていくと、皆が席を達始めた。


--------------------------休み時間------------------------------


「ねぇ?」

 そう呼ばれた気がしたが、俺では無いだろう。

「ねぇ!」

 再度呼ばれたが、俺では無いのでスルーする。

「ねぇ、君だよ君」

 続けて彼女はこう言った。

「原田君」

 名前を呼ばれ、声がする方に目を向ける。

「あ、やっと見た」

 声の主は山村だった。

彼女は机に両手で頬杖をついていた。

「…?」

 呼ばれた意味が分からず、固まっていた。

「なんだその顔は…」

 余程酷い顔をしていたのか、彼女は少し不思議そうな顔をして言った。

「まさか私の事…すk」

「んな訳あるかー!」

 思わずツッコミをいれてしまった。

「あははは」

 彼女は笑って誤魔化そうとしている。

「…で、用は?」

 さっき呼んでた理由が気になったので、訊いてみが。

「あーね」

 一番返事に困る返答で返された。

「……」

 ここで一時間始まりのチャイムがなった。


----------------------一時間目(学活)--------------------------

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