第7話 ゴーストちゃんは本が読みたい
俺は今、ゴーストちゃんの頼みで図書室に来ていた。頼まれた本の種類は一つライトノベルだ。本棚を目で追い目的のタイトルを探す。一番下の四段目に、頼まれていたライトノベルを見つけられたのでカウンターに行き本を借りてゴーストちゃんの教室に向かう。
ゴーストちゃんは本を読むとき、眼鏡を付けるからギャップ萌えして、さらに可愛いんだよな。早くその姿を拝みたいから駆け足で行こう。
教室の中に入り、ゴーストちゃんに借りてきた本を渡す。
「ありがとう、泉くん。私この教室から離れられないから助かるよ」
「お礼にキスしてくれたら嬉しいな」
「しません!!」
照れるゴーストちゃんは本を持ち、椅子に座る。胸ポケットから眼鏡を取り出し装着してから本に目を落とした。
「泉くん、私はこれから本の世界に入るので帰ってくれませんか? ここにいてもつまらないでしょ?」
「ゴーストちゃん……眼鏡姿がエロい」
「へ?」
ものすごいスピードでリンゴみたいに顔が紅くなって本に顔を埋める。
眼鏡姿で恥ずかしがっているゴーストちゃんを拝んでいると、机の上に置いてある妹の作ったぬいぐるみが浮き、俺の溝うちに突進してきた。いわゆるポルターガイストだ。
ゴーストちゃん、滅多に物を浮かさないんだけどな、それほど恥ずかしかったんだろうか。
俺は避ける事が出来ず、ぬいぐるみのタックルに廊下まで吹き飛ばされた。
「もう帰ってください!!」
バシンッと扉が閉まり、一人廊下に残される。
吹き飛ばされる瞬間、涙目のゴーストちゃんがチラッと見られたので、この体の痛みも安いものだ。
ポルターガイストを起こしたゴーストちゃんは泉くんを追い出せた。
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