おまけ ふくじゅ と フォーア
とある日のこと──
《木霊》である
「ござる♪」
「……いや、自分は、君の言葉を理解できない」
「ござる?」と小首を傾げて福寿は頭にクエッションマークを浮かべた。だが、フォーアは視覚を遮断しているので、声のニュアンスだけでそう察する。
(なぜ常に《ござる》しかいわない? いや、そもそも、なぜあれだけで意思疎通ができている? 理解不能……。意味不明……)
「ござござるる♪」
小躍りしているのか、ぴょんぴょん跳ねまわっている。
「すまない。理解できない」
「ござるぅ」としょんぼりした声がした。だが「ござるるる!」と明るい声が次いでフォーアの耳に届く。
それは意味など分からなかったが、「大丈夫、いつかわかると思う」と言われたようだった。
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