続報八 薄靄


 交際期間や婚約期間は俺にとっては辛くてもお預け期間だ、この期間を乗り越えれば式の後には大きなご褒美が待っている。お互いの想いが通じ合う前の方が長くて辛かった。


 今日もいつものようにカトリーヌにパフパフさせてもらっていた。


「ああ、カトリーヌ……」


 おもむろに彼女は俺から少し体を離して恥じらいながら言った。


「ティエリー、いつも私だけ気持ち良くしてもらっているので、たまには私も何かして差し上げますね……」


 そして彼女は俺のベルトとズボンに手を掛けたのだ。


「カ、カトリーヌ、あっ、そ、そこは……お、俺……」


 彼女がいつになく大胆になっている。俺の方がタジタジしてしまう。いや、これはこれでイイに決まっているが……そして彼女が寝台に座っている俺の正面にひざまずいて何と……おお、もしかして、嬉し恥ずかしその可愛いお口でのご奉仕かそれともパ〇ズ〇ィ? それとも……りょ、両方か?


 俺とムスコの期待は最高値まで上がった。


「ああぁ……そ、そんなこと……あっ、ダメだよ……い、いやダメじゃない……イ、イイよ……カトリーヌ……」


 そこで俺の視界は白濁化して途切れてしまった。




***




 気付いたら俺は自室の寝台の上に一人横たわっていた。


「オイコラ作者! お約束の夢オチかよ……これから良い所だったっていうのに!」


 もう少しだけ夢の続きを見させてくれてもいいじゃないか……目を閉じてみるが、もう眠れそうにない。


 しょうがない、甘美な夢の続きは妄想の世界で……一人楽しんでイくとしよう。




***




 結婚式までもう幾日もないのだ、お預け期間ももうすぐ終わる。俺の芯棒よ、本番までもう少しの辛抱だ。


『またまた下ネタ? それに親父ギャグまで入ってるじゃないの!』という読者の皆さん、すまない。許してくれ。


 カトリーヌと想いが通じて浮かれているのだ。人生バラ色だ。




***ひとこと***

大変失礼いたしました。このおバカな続報小話もあと一話で終わります。

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