第39話~破壊兵器~
とある宇宙戦艦の艦橋でライラの報告を受けている男が困った顔をしながら。
「んーまさかね・・でも居るんじゃしょうがないし行こうか」
男の行こうかを聞いてライラが
「αシャーク様、このライラ一人いれば十分であります」
ライラがそう言うとαシャークと呼ばれた男はライラを制しながら話を始めた。
「私が唯一攻略損じたある星があった、そしてその星にいた2名がその星にいる・・しかも容姿から私の元部下とその星のNo,1の2人で間違いないだろう・・」
話終わって少し考え込んだαシャークが今度は笑いながら。
「面倒だから試作機のBHBでも打ち込んでみるか」
BHBと聞いてライラは何も言わず従う事にした。
「目標地点到着まで後3時間です」
オペレーターからそう言われαシャークは頷いた後小さな声で
「使用許可は取ったが、星ごと飲み込んで黒霊石だけが残る・・コスパは悪くないんだけど後はあの採掘ブラックホールをどうやって止めるかだ・・」
αシャークは天井を見ながら少し考えて
「予定軌道上に味方の惑星は無いし、まぁーいいか放置していても」
基地攻略作戦から1ヶ月の間に野獣連合は人員を増やしながら、この星にあった半数以上の基地を制圧していた。
次の作戦との合間に美由紀達はトレートに呼ばれ集まっていた。
「次に予定していた基地や残存している基地から人の気配が無いと偵察隊から連絡があった」
と考え込むトレート
「いないなら楽でいいじゃないか」
と楽天的なギャラと美由紀
「大規模な作戦?それに伴う撤退・・」
と冷静なアリス
「大規模な作戦?この星にいる奴らなんて、ちゃちゃっと」
浮かれ気味のギャラを無視してアリスはトレートに
「この星から見える星を今まで観察していたんだけど・・見ながらの方が」
そう促すと星の見える広場まで全員を集め話始めた。
「あそことここの間に黒い渦が昨日から現れ、この天体が今まであったなら問題ないんだけど」
星の事に興味のないギャラを含め知らないと答えるトレート達。
「昼は太陽、夜は星の位置で方角を確認して空を飛んでたが、あそこにそんな渦は無かった」
セマがそう言うと、それを聞いたアリスが
「どうやって黒い渦を作ったかは分からないけど、基地からの撤退・・星ごと消してしまおうと言う作戦かな」
星ごとと聞いて一同黙ってしまった。
解散後に美由紀の部屋にアリスが来た。
「どう見てもブラックホールか何かだよね」
先に口を開いたのは美由紀だった。
「人工的に作り出された物だと思うけど」
「そんな物、どうやって・・マジックみたいに消せるわけないし」
マジックと聞いてアリスが真面目な口調で話始めた。
「アリスには無理だけど美由紀なら可能性があると思う」
美由紀はその可能性を何も言わずに聞いて最後にこう言った。
「言ったら止められるから皆には内緒で」
「アリスも1週間位の時間はあるから準備はしておく」
そう言うとアリスは部屋を出て行った。
翌日から美由紀とアリスは放置された基地から黒龍石を回収し始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます