一一〇.ヤマトのツジツマ・波動砲(3)

 ここでちょっとまた余談。

 ガミラシウムとイスカンダリウムとはなんぞや。

 〇〇イウムっていうと元素名っぽいのですが、すでに自然に存在し得る元素は人類が存在を確認し、名を付けてしまっています。

 それどころか自然界には存在しない原子量の大きい、いわゆる超ウラン元素まで名前がついている訳ですが……ねえ。

 こちらの世界では存在しない安定した超ウラン元素、なのでしょうかね。原子番号一つ違いくらいでよく似た性質を持っていると。


 そいや最初のヤマトのノベライズで、主砲(厳密にはあの小説のヤマトでは、主砲は波動砲なのですが)がカリホルニウム核砲弾を撃ちだす、文字通りの大砲だとされていました。

 カリホルニウムは自然界では存在しない超ウラン元素ですが、一応一定時間崩壊しない物を作り出す事が出来ます。それによって、ウランやプルトニウムではありえない小型の核兵器が作れると期待されていた時代があったそうです。実際にはとてつもなく高コストになる事が分かったので放棄されましたが。

 ヤマト世界にはカリホルニウムの安定した同位体が自然界に複数存在し、それがガミラシウムとイスカンダリウムと呼ばれていた、と考えることも可能でしょう。そしてそれは当然地球にもある、と。


 それにしても、放射能で苦しむ地球の戦艦が核砲弾を発射するというのは、小説本編中では描写が無いとはいえなかなかすごい事でした。

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