一〇三.お詫びと訂正(暗黒銀河)

 第三十七回におきまして、『ヤマトよ永遠に』のツッコミ案件の一つ暗黒銀河についてこう書きました。


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 直径10万光年のガス雲って、普通に重力収縮で星が生まれてただの銀河になっちゃうレベル。


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 …それがですね。

 あったんですよ!

 正確には、有る可能性がある、ということです。

 とりあえずVIRGOHI21と呼ばれるその天体は、直径5万光年以上ありながら、一つの恒星も確認できない、そういう存在なのだそうです。光学望遠鏡では全く視認できないのですが、電波によってのみ観測できるのだと。

 星を形成しないガス雲が高速で回転しながら散乱しないのは、暗黒物質が極めて多量に存在するのではないかと考えられているとの事。

 ただし他の解釈もあるので、まだ確定している訳では無いのですが。


 ちなみにこの天体が発見されたのは2005年の事。『永遠に』の頃にはまだ発見されていませんでしたし、その他のツッコミどころは相変わらずではありますが(言い訳)。


 ヤマトには以前から、予言となってしまうアイディアが色々ありました。反射衛星砲→米国スターウォーズ計画とか、多弾頭ミサイル→MLRSとか、潜宙艦→ステルス機とか。艦内工場も、米海軍で艦内に3Dプリンタ搭載という話が出ているので部分的には実現するかもしれません。

 そういや冥王星の外側に小惑星というのも、カイパーベルトの提唱は以前からでありますが、実際に確認されたのは1992年だそうですから、ちょっと予言的な描写かもしれませんね。


 ともあれ、この発見に15年も気付いていなかったとは不覚。知識をアップデートしないと、ヤマトを語るのにも落とし穴にはまってしまうかもしれません。ご用心ご用心。

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