八十五.『さらば』とは何か再び(明日の君を守…れなかった)

 第一作やこの頃は、同年代や年上のクリエイターとの共同作業であり、第一作では戦艦大和最後の出撃のシーンで軍艦マーチを流したら、作画スタッフたちが「軍国アニメなら協力できない」とストをした、などと言う時代でした。

 だから国家(地球連邦)の意志でではなく、あくまで個人の意思で戦う物語としたのでしょう。ですが宇宙戦艦を持ち出すというのは、盗んだバイクで走りだすwのとは訳が違います。特攻映画になるのを避けると、今度はクーデター映画になってしまう。戦艦大和を主役メカとしたことは、かくも作品に重い枷をはめた事でしょうか。


 そう考えると、2以後西崎Pが望んだであろうように、ヤマトを水戸黄門のような定番シリーズとする事は、実際にはとても難しかったと言わざるを得ません。

 勧善懲悪のアクションものから、戦争に踏み込んでしまった以上、シリーズを続けるならばガンダムのようにキャラや世界を定期的に一新し続ける必要があるでしょう。そして初めてそれに挑戦した2520では、ついにP本人のあれこれに会社も傾き、シリーズも中断してしまうという事に……あ、これは『さらば』の話から先走りすぎましたね。



 余談ですが、ゴーランドの元ネタ、ウィキではイギリスのホーランド提督だってなってるんですね。ホントかな。私はずっと、エースパイロットのアドルフ・ガーランドだと思ってたもので。

 確かに船乗りじゃないですが、『新たなる』のメルダーズのように、明らかに同じくドイツのエースパイロット、ヴェルナー・メルダースが元ネタなのがいますからね。

 はい、完全に余談でしたw

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る