八十二.『さらば』とは何か再び(出てこいニミッツマッカーサー♪)

 そう書いておいてなんですが、一方で『さらば』が政治的な何かと本当に無関係であったのか、今でもそれを否定しきれないものが有ります。


 かつて福井先生が話されていたように、ガトランティスの都市帝国はニューヨークの摩天楼群を彷彿とさせます。

 攻撃機デスバテーターは、大戦初期の米海軍艦上攻撃機デバステーターから。他の戦闘機などに具体的な元ネタが無い事を考えると、一機種だけ元ネタありな機体が米軍機なのは大きいですね。

 バルゼー提督は無論アメリカのハルゼー提督から。ガミラスの軍人が、元ネタのあるキャラは皆ドイツ軍人だった(ドメルがロンメルとか、ゲールがゲーリングとか)中で、これも初めてアメリカからの起用(?)です。



 もちろんガトランティスの人名はアメリカからだけではありません。

 ズォーダーはソード、サーベラーはサーベルから。ラーゼラーは不明。

 ゲーニッツはお馴染ドイツ海軍軍人にしてヒトラーの後継者デーニッツから。

 また没キャラでは、イーロック、ナグモーという、それぞれ山本五十六、南雲忠一が元ネタのもいたようで。

 ガトランティスは、ガミラスより多国籍・多様性を打ち出したかったようでもあります。

 それでも、アメリカモチーフのキャラとメカは今作(と『2』)だけなのは無視できません。日本モチーフのキャラは消えたのですから、なおさらです。


(続く)

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