誰そ彼と水底
桜井
第1話
第一発見者は村の漁師、
夜明けを二時間ほど過ぎた海岸、太陽は水平線を見下ろして絵画のように
栄作が物思いに
そこからが大変だった、誰が呼んだかパトカーが警察官がと続々村にやってきて凪いだ海と
村の人口はおおよそ百人と少しで他の
警官が到着してまもなく、漁に出ていた男達も陸に戻って来て騒ぎに出くわし
「良雄は小せえ頃に
もう十分以上も遺体の
一昨日村に来たばかりでまだ村人の半分とも顔を合わせていない御影は、まだ被害者の若者にもお目にかかったことはなかった。
「良雄を殺そうなんて奴ぁこの村におらん」
「あんなええ子にこんな
「海から悪いもんでも上がってきたんじゃねぇか」
「やめなアンタ、
奈津子と呼ばれた母親は刑事に
「先生、気を悪ぅせんでください、皆気が立っとるんです。ワシからも後で言うときますんでここはどうか……」
御影はなんと返してよいやら言葉に詰まりながら八の字
「この度はこんなことになってしまって……亡くなった良雄さんにお
「いやぁそんな、頭下げんと。今後が固まったらまた伝えますんで、今は休まれててください」
御影は礼を言いその場を
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