第64話 船の名前忘れてたよね

軍港に貯蔵タンク用地が出来た


入念に水平を維持しなくてはいけないし、重いタンクで地盤がしずまないようにしないといけない。

地面に穴をあけて、コンクリを流す、鉄筋を入れる、地面の中に柱を作る感じだ。

海に近いので地震で液状化になるのを防ぐ役割もある。


「ずいぶん念入りに整地するんだね」


クリスが訪ねてくる


「貯蔵する物は燃えるからね、地面の歪みで崩壊したら大惨事だ」


貯蔵タンク1基で約11万kl軽油は水より軽いが8万トン以上の重さになる、それを支える地面だ入念に作らないといけない。


用地が出来上がった・・・10基分のタンク用地、軽油に変わる燃料の開発が出来たら、それもここで保存だ、それまでは俺がポチる・・・

家の地下に戻り、用地を頭に入れてポチる

うん・・魔力が減る感覚がある・・・しかし家の周りには出ていない。


早速新軍港に向かう、チュウ吉は便利だ・・・・


おおお!タンクだ!でけえ!近くで見るとでかいな・・・ジャンボジェット機が一機丸丸入る大きさだ、でかい。


廃油口はきちんと港を向いている、よし、これくらいの消費なら今日あと2つはやろう。


***************


数日かけてタンクの召喚を終わらせた、今度は中身だ・・・


家に戻りタンクの中をイメージする。注文ページの軽油のリットルに100000と打ち込む

タンクの中・・・ポチ!


ああ、魔力が取られる・・・・これは1日一回だな・・・


早速見に行く


タンクの階段を駆け上がる、天井が上がっている、中は軽油が一杯あるようだ・・成功だ!


これなら直接『あかつき型』のタンクにも入れれそうだな


***********


後日、『あかつき型』に燃料が入る。


そしてやっとエンジンを起動できるようになる。


「ではキロティやってみようか・・」


「ああ!エンジン起動!」

キロティは気合を入れてエンジンを起動する


すると、どうだろう、船内に電気が付き始める


「おおお!いろんな所が動いている」


「これが、レーダーってやつだな・・」


よくわからんが・・・


ガガ-キカン-ジュンビデキテルミタイダ-


機関室より無線が入る、この日の為に皆『あかつき型』を猛勉強した・・


ガガガ-エンジン-モンンダイナシ-


エンジン室も気合のある通信だ



「よし行こう!」



「速度5ノットで港を出る」


「ヨーソロー」


船が動く!

さすが海人族!操船も出来ている・・ゆっくりだけどね


港を出た・・・


ヨッシャ~ 乗組員は大喜びだ!


「凄い!でかいのに・・・舵が取りやすい!小回りもいい!速度をあげるぞ」

キロティは目を輝かせていう


「やってみよう」


「速度30ノット」


「ヨーソロ~」


加速が付く、後ろに倒れそうになってしまった・・おお、グラス島が見る見る小さくなる・・早い

1ノットは時速に換算すれば約2キロなんでだいたい60キロくらいだ


「まだ練習だからあまり離れるなよ」


「ああ!この速度で旋回も試す!・・・右に旋回!」


「ヨ~ソロ~」

重力が体にかかる・・・


「凄いな・・・こんなにでかいのに簡単に旋回する・・左に旋回!」

キロティは今度は左に旋回を支持する!


「よ~そろ~」


キロティは様々な行動を試す、もうすでにグラス島は見えない

しかしレーダーにはグラス島が映し出されている

小さな漁船まで鮮明だ、素晴らしい



ガガガ! センシュにヒトカゲ! コウダイナ マリョク!


はい?


デッキから船首を見る なんだ?あれは


すぐにデッキに向かう


「あんた誰だ?」

船首にいる人物はこちらを振り返る・・・・鳥の顔に人間の体、鎧を纏い誇らしげに海を見ている。


「いい船だな!決めたこの船の守り神は俺だ!」


守り神?


「我はアメノトリフネじゃ!船神様じゃ」


「はぁ・・・」


訳のわからない顔をする・・・


しかし海人族は皆ひれ伏している・・・・・


「この船の名は何じゃ?」


あ!名前決めてない・・・あかつき型だが・・・


「恐れながら、我ら海人の間では・・この守護者キンタロウにあやかり・・キンタロウ丸と呼んでいます」

キロティは答える


え?俺の名前?


「うむ!いい名前じゃ!キンタロウ丸か・・・よし!我はこの船に住み込む!祭壇を作ってくれ!」


「はは!この船をお守りください」


「うむうむ!」


金太郎丸・・・本日から始動しました・・ち

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