第61話 動かせなきゃ意味がないよね
港には一際大きな軍艦が止まっている
『あきづき型護衛艦』である全長は150m
俺は少し勘違いしていた・・でかいな・・・前世界では護衛艦は駆逐艦扱い、駆逐艦といえば軍艦の中では小型の部類だ・・・第2次大戦時の駆逐艦でも100mくらいはあるので決して小さくは無い。
ちなみに戦艦大和は300mこの『あきづき』の倍である・・・ポチれば死んでたかもしれないな・・・
とはいえ、高い攻撃力を持つ護衛艦1隻で戦艦大和の能力を超えるといわれている、対艦攻撃の要、ハープーンミサイルだ・・・大砲から飛行機そしてミサイルへと近代軍艦は進歩していった・・情報技術や弾道ミサイル迎撃に特化したイージス艦が近代の主役になってきたが、衛星のないこの世界ではこの護衛艦クラスの軍艦こそが最強かもしれない。
問題は高性能すぎる事だ・・・動かし方が分からない・・・ネットで『あきづき型』の説明書みたいなのが来たが、専門用語だらけだ・・・覚えるだけで1年はかかりそうだ。
下手に動かしたら、元に戻れないなんて悲しいしね。
まずは勉強からだ・・・他にいい方法は無いか・・・
俺は、海人族を中心に構成しているグラス海運基地に向かう、この新たな船の運用の為人員を募らないといけない。
動かすだけで先が長いな・・・
まずは船長からか・・グラスの海人の長、キロティに聞いてみた
キロティ
「あの船の船長か・・・俺も中を見させてもらったが・・見た事のない機械ばかりだ・・動かせるのか?」
「そこが一番問題だ、まず船長と乗組員を海人族から100人ほど出してほしいのだが・・」
キロティ
「俺がやる!あんな軍艦の船長・・・ぞくぞくするわい」
海の専門家の海人族の協力が得られるのは大きい、乗組員も沢山の応募者があった。
整備も大事だな・・クリスに相談しよう。
**************
グラス研究所でクリスに会う
「あの船の整備だって?そりゃ俺がやりたいが・・・俺も仕事あるしなあ・・くそ!」
クリスは話に飛びついてきた
「ノームで機械いじりが得意なのを探してほしんだが」
「うーん、ソランが適任かな・・・おーいソラン」
眼鏡をかけた子供・・・いやノームか。
ソラン
「何ですか!所長」
クリス
「あの船の整備やってみないか?」
ソラン
「あの、港に現れた船?」
ソランは考え込む、
ソラン
「やります、何人か集めていいすか?」
「ああ、頼む」
後日ソランはドワーフや人間など工場に勤務している者達を集めた・
ソラン
「この人たちは工場の中でも特に機械に強い人たちです、是非あの船に乗せてほしい」
願ってもない事だ・・・後は兵か・・・護衛の兵は必要だろう・・
ハムラに相談してみよう。
**************
ハムラ
「おお!あの船の護衛兵か・・・そんなのここには一杯いるぞ!」
鉱山衆が出そろう、皆屈強だ・・・
各魔法使いに、剣士、弓士それぞれ選ぶ・・・さて乗組員はそろってきた・・・
動かし方か・・・・乗組員が出来るという事は、給料も払わないといけない、生活がかかっているからな
運用方法も大事だ、その前に動かせないと話にならない
俺は『あきづき』の説明書を懸命にこの世界の言葉に直し本を作る、写本・・眠くなる作業だ
ポチって召喚したはいいが、動かせないので1週間たっても港に停泊したままだ・・・
早く何とかしないと、乗組員もとりあえず、集まったが、何をするでもなくただ船にのり色々な所を眺めている、そんな状態だ。
なんでも乗り物を乗りこなしてしまうような能力者でも現れてくれないだろうか・・・
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