第55話 魔女様に毒は効かないよね

吹き荒れる荒野の中を進む4人と5匹の犬


ワン!


ポチはジーフを見る


ジーフ

「そうですか、ありませんか・・・しかしそろそろ食料も補充しないと・・・」


ワン!


ジーフ

「そうですか!この近くに人間の匂いがしますか・・集落があるかもしれませんね、ポチちゃん頑張ってもらっていい?」


ワン!


一同は、ポチの後をついていく


しばらくすると集落が見えてくる・・・


ジーフ

「おかしいですわ・・・人の気配がございません・・」


ジーフが感じたとおり、町には人の気配がない。


レミー

「あちゃ~・・・飯が少ないのにな・・・」


ワン!


ジーフ

「あら、そうですか・・・ポチちゃん案内してくれる」


ポチは鼻を利かせながら、皆を誘導する。


村を進むと岩山のがあり、その麓には湧水の池がある、この村の水源だ・・

側に人が倒れている・・・


ジーフ

「生命力が弱っていますね・・・」

ジーフはクーラーからジェニファー特製の癒しの水を倒れている人に飲ませる


「うぅ・・・」


イロハもその男の傷口を消毒する、ジーフは消毒された傷口に手をかざす、周りの細胞が傷口をふさぐ。

細胞増殖の魔法、闇魔法の上位魔法だ・・


ラミーとレミーと犬達は周りを警戒している


ジーフ

「気が付きましたか?」


「うぅ・・あなた達は?」


ジーフ

「私は魔女のジーフです薬草採集の旅に来ています」


「ま・・魔女様でしたか・・・お願いがあります・・村人を助けてください・・・」


その時ラミー叫ぶ

ラミー

「きます!」

犬達も戦闘態勢に入った。


キョワ~


けたたましい鳴き声をあげて現れたのは・・・コカトリス・・鳥と蛇のキメラだ

恐ろしい毒液を吐き、それに触れるだけで細胞が壊死する、攻撃は毒だけではなく、その嘴の攻撃も鋭い

そして蛇のシッポを鞭のように使ってくる。


レミー

「ち!変なのが現れたな!」


コカトリスのしっぽの攻撃をジャンプでかわすレミー

ジャンプしながら火の魔法をたたき込む


レミー

「どうだ!レミー様の魔法は!」

しかしコカトリスは動じない、火の特性がさほど強くないレミーの魔法では余り効いていないようだ。


コカトリスはレミーに突進する


風の刃がコカトリスを襲う

ラミーがはなった魔法だ・・・

しかしその攻撃も、コカトリスの皮膚の表面を切ったにすぎない・・・


ラミーとレミーは魔法を使えなかったが、この3年間で初期魔法攻撃は出来るようになっている。

だがまだまだ攻撃力は弱い、


バウ!バウ!

グレイドックがコカトリスに噛みつく。


コカトリスは暴れ出すがグレイドックは離さない、コカトリスは口から毒液を吐きだす。


深くかみついていたグレイドックの一匹に毒液がかかる。


キャイン・・キャイン


グレイドックは吹き飛ばされる


ジーフ

「愚かな・・魔女のいる場所で毒攻撃など・・・」

ジーフは吹き飛ばされたグレイドックに手をかざす、たちまちにグレイドックの毒は消え去る。


イロハは闇の火球を作り出しコカトリスの周りを囲む・・・


イロハ

「くたばりなさい!」


闇の火球はコカトリスを襲う


ギャ~


どす黒い煙がコカトリスを包み込む



その煙の中からコカトリスがイロハに向かって突進してきた・・


しかし、ポチはイロハを加えて、その攻撃を回避させる。


コカトリスは方向を変えようとするが、体が動かない・・ジーフによる闇の蜘蛛糸に引っ掛かったのだ


ジーフ

「もうあなたは・・動けません・・なかなか頑丈なお身体ですわね」


ラミー

「くたばれ~!」


ラミーが剣で止めを刺しに行く

コカトリスの頭が落ちる・・・しかしまだ暴れている・・


レミー

「何だよこいつ・・・これでもか!」


レミーもその胴体を切り刻む

それでも動くコカトリスだがジーフによる、闇の蜘蛛糸を逃れることはできず

やがてコカトリスは動かなくなった・・・


*「すごい・・コカトリスを仕留めた・・・」

助けられた人は驚愕していた・・


イロハ

「それで村人を救ってくださいというのは?皆さんは何処にいらっしゃるのでしょうか?」



*「私はコタ村のムルセブ・・コタ村の戦士でした・・コタ村の民は皆今、隠れの穴に隠れています。

村はコカトリスの大群に襲われました・・・コカトリスは単体でも危険です・・村の戦士全員で対応しなければいけない魔物です・・なのにやつらが集団で現れたのです・・・こんなことは今までなかった・・魔物が結束をするなど・・」


ジーフ

「簡単な事です・・その魔物を凌駕する存在が現れたのでしょう、グレイドックとポチちゃんの様にね」


イロハ

「コカトリスはオワリでも被害がたまにあります、コカトリスを凌駕する存在とは・・」


ジーフ

「バジリスクですわ・・」


アミー

「本で読んだ事はありますが・・原初の魔物並の強さと聞きますが」


ジーフ

「もし、バジリスクでしたら、私たちだけで討伐するのは不可能でしょうね」


イロハ

「では、いったいどうやって」


ジーフ

「あら、ここはジャーニーですわ、ここの守護者はテクムセ様、テクムセ様をお呼びするのが一番でしょう・・・

ポチちゃん剛犬族に合図出せますか?」


ワン!


ワオーン!


ワオーン!

グレイドック達も遠吠えを始める


ジーフ

「では、私達をその、隠れの穴に案内してください、戦士様」


*「はあ!剛犬族と交信が出来るのですか? 彼らは流浪の民・・連絡は取りにくいと聞きましたが・・それにテクムセ様が来てくれるならありがたいが・・・・」


コタの戦士は4人と5匹を隠れの穴に案内する・・・

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