第45話 指南役は必要だよね

後日、学食で反省会である・・・


イロハ

「わたくし・・・地下5階での記憶が・・・」

イロハは、恥ずかしそうにしながら申し出る。


カエデ

「私も・・・・何か・・・大変な事を言っていたような気がして・・」

カエデも、申し訳なさそうに口ごもる・・・



ユキナリ

「・・・・・」

ユキナリはいつも通りだが、元気がない


ラミー・レミー

・・・・・

ラミー先輩と、レミー先輩の耳はうなだれている、感情が耳に出るようだ。


ミュイミュイ

もぐもぐ・・・・

ミュイミュイは黙々と、ご飯を食べている・・・


ジュリとミュイは、学食の中で、キョロキョロと周りを見ている。


ジュリ

「ああ、憧れのグラス高の生徒食堂・・・・緊張しちゃう・・」


ムュイ

「ジュリ見て!こんなに安いよ!」


ラミー

「え~と、まず、今回の迷宮探検で得たドロップ品を売却した所、200万グラス程の収入に

なりました、蘇生の魔道具も使っていないので、かなりのプラス収支になりました。」


レミー

「そこは喜ぼう!うん、」


ラミー

「そこで、使った魔力回復薬や溶けたレミーの装備、ユキナリの盾なんかを新しく買い替えて、

残り150万グラス、次回の挑戦権と薬代など考えれば、残り100万グラス、

収入は、一人10万グラスってところね、残りは部費に回します。」


イロハ

「シンシアの召喚獣に助けられた感も、ありますね・・・」


シンシア

「エッヘン!みんな、私を敬いなさいね」


「ただ、シンシア!あんな状態で永久召喚を試みるのは、どうかと思う」


シンシア

「でも、ガーナちゃんが出たからいいじゃない」


「それは、そうだが・・・召喚は失敗すると、召喚者の自我が崩壊するって習ったろ・・

だから、心身万全を期した時に行わないといけないって」


シンシア

「うーん、たぶんね、ガーナちゃん召喚成功したからかな?召喚魔力が上がらないんだよね・・」


カエデ

「すると・・ゴリラとかは出せないの?」


シンシア

「うん・・・出そうとしても、魔法陣に魔力が乗らない状態?私にもよくわかんなくて」


ジュリ

「ケーキも出せないの?」


シンシア

「ケーキは出せるよ、ほら」


シンシアはイチゴのショートケーキを出して見せる


ムュイ

「やった~」


ミュイミュイ

「俺のも出して、シンシア」


シンシアは全員の分のショートケーキをだす


イロハ

「わあ!シンシアありがとう」


カエデ

「本当に、ケーキは美味しい・・ありがとうシンシア」


シンシアのケーキ召喚は、父さんの魔道具召喚に近いものがありそうだ。

召喚というより模造コピーといった所だろう。

模造だと使う属性は土属性・・シンシアは、地味だからって全然練習していないが・・


父さんから聞いた話だと、守護者は全属性に適性を持つと聞く・・


ただ鍛錬しない属性は衰えていくので、数年たつと得意属性、不得意属性が出来る。

前の守護者の、グラスさんの書いた本に書いてあったそうだ。


父さんは農作業を通じて全属性を鍛えているけど、特に土属性の魔力が強い。

これは、父さんの魔道具召喚が、模造コピーという特性、何じゃないかなと思う。

ただ植物や動物の召喚は、光の属性を使っている感じもする・・・・

だから父さんは、様々な属性が使える中で、特に光と土の魔力が極めて高い。


もし、土の属性の鍛錬をしていないシンシアが、土の魔法が強いようなら・・

僕の仮説は通るな・・・


僕も土の魔法はそこそこ使えるけど・・僕の得意属性は光と火、土や風、水は使えるけど

さほど制御が出来ない、この辺は小さい時から、父さんの畑仕事を手伝う事で身に付いた程度。

畑仕事では使えるけど、実践レベルでは時間がかかりすぎる。闇の属性にいたっては全く伸びない・・・



こんど、シンシアの能力を確かめてみたいな・・・



作戦会議は進む・・・


---------------

イロハ

「地下5階の精神攻撃を防がないと、危ないですわね・・」


「それについては、精神攻撃を受けて変わってしまった人たちの特徴がある」


カエデ

「光の属性が弱いということですね」


「うん僕とシンシアは光りの属性が強い、闇と対極の属性だからね」


ジュリ

「私達リザードも光の属性を持ちます、一番得意なのは水ですが」


ムュイ

「水の女神ウンディーネ様の加護がありますので私達には」


ラミー

「兎族は・・女は月の神、ツクヨミの加護をもち、男は帝釈天の加護を持つ・・

女の私らは光りの属性が弱く闇の属性が強い」



ミュイミュイ

「俺の先祖様は、女神だったけど、闇に落とされたからな、闇が一番強い」


イロハ

「お父様の子は皆、闇の属性が強く光の属性が弱くなります・・・」


ユキナリ

「ト!トクニ!鬼人ノ・・オ!オレハ・・闇ガ・・ツヨイ・・」


ユキナリが久しぶりに喋った・・・



「来週の休みに、父さんに、迷宮指南をお願いしたんだ・・・」



ミュイミュイ

「守護者ツユキか?俺も行きたい・・俺がこの島に来た理由でもあるから・・」


「父さんと、チュウ吉と、シャルロットさんとジーフ母さんが参加するんだけどみんなも行くかい?」


イロハ

「魔女ジーフさんも?」


「地下5階の魔物の話したら見てみたいって」


イロハ

「魔女ジーフは、私の憧れよ!私も行くわ!」


カエデ

「イロハ様が行くなら私も」


ユキナリは手を挙げて参加を表明した


ジュリ、ムュイ

「私達もいいの?」


「大丈夫だと思う」


シンシア

「当然私も行くのだ!ブーさんも連れいていくか?」


「多すぎると挑戦権が高くなりすぎるからなあ・・」


シンシア

「ならガーナちゃんだけ連れて行く、ほら」


シンシアはリュックから、手のひらに乗る大きさのガーナちゃんを出した・・

これなら挑戦権代かからないかも・・・


パオーン


ガーナちゃんも嬉しそうに鳴いている。凄いな神獣・・・


ラミー・レミー

「ツユキ殿は70階まで到達してると聞いている・・・是非ご一緒したい」


こうして迷宮リベンジと称した第2陣は


父さんシャルロット、ジーフ、チュウ吉の4人を加え


シンシア

イロハ

カエデ

ユキナリ

ラミー

レミー

ジュリ

ムュイ

ミュイミュイ

の9人にガーナちゃんの総勢14の大編成で行く事になった。


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