第19話 明るい家族計画は必要だよね
さて俊太も生まれ春が来た、俺がここに来てから2年目の春だ。
桜の花も満開である、梅の実の元になる物が出来ている。
光魔法などで夜間光合成もさせたので本来5.6年はかかる梅の実も2年目で付けてくれそうだ。
梅干しか梅酒もいいいろいろ夢が膨らむ
梅がこの調子なら他の果実も期待できるというものだ
ただ、いろいろ考えてある不安がよぎった 2年度以降は挿し木で増やしているが、実生と違い挿し木は最初の木と同じである ということはこの果物産業は挿し木で増やしている限りは俺が死ねばすべてが無くなってしまう。
ならば実生を育てるべきだ! そこで実験果樹園を作った
実生果樹園なので10年以上はかかるだろうが産業を寝づかせるという意味では大事だろう
ポチった果物の種も召喚物なので このサクラ属以外 枇杷 牡蠣
などもさらにその種を取らないといけない こちらは20年は必要だろう
俊太も大人になるころだ さらにその実生の果物で食べておいしい物をピックアップして
それを挿し木で増やす 100年はかかるかもしれない
俊太も死んでいる可能性が高い
俊太が死ぬなんて縁起が悪い事を考えてしまうが 永遠の命を持つ親と寿命のある子
それは避けては通れない道なのだ
だからジェニファーと話し合った、俊太は20歳になったら一人立ちさせる
普通の人間として ただし 俊太が一人立ちするまでは 子供を作らない
俊太にいろいろな事を学ばせる この世界では15歳で大人扱いなので過保護の部類だろうが
守護者の俺が子供に残せる愛情でもある
でも禁欲はしないよ 30歳のこの体20年の禁欲なんて出来ないさ
ジェニファーも伴侶になった17歳のまま体は変わらない
ジェニファーは同世代より大人びている超美人だ 我慢できるはずがないそこで
掟破りの再現できないけどポチっちゃうです コンドー君です
いやコンドーム自体は既にある話は聞いている
羊の腸を使った物だそうだ 前世界でもかなり昔から避妊具として存在している
ならばポチっても問題ない 俺しか使わないしね 使用済みは焼き捨てるだけだ
という事でハッスルしてます
明るい家族計画をしながらね
この町には高等教育がない
この事を踏まえて 街に高等教育施設を作ろうと考えている
北の森辺りを開拓して 高校 大学の施設である
その準備のために紙の値段を下げたいものだ
紙の材料は木材や草である それらを細かく切断し熱と圧力でリグニンを取り出す
それらを隙とると紙になる
高圧高熱にする事で色素も無くなり白い紙が出来上がる
この世界でも既にいろいろな国で作られているがまだまだ高い
まずは材料から見直す この国の紙の材料は木の皮の裏側の柔らかい部分である
オワリではまた違う植物を使っていると聞く 桑の葉に近い種類らしい
オワリは和紙の作り方だろう職人を増やせば多く作れる
しかし俺にはネットで勉強する事が出来る
そこでいい植物を見つけたケナフであるあおい科の植物で成長が早い一年草である大麻に似ているが
陶酔成分は無い
木の4倍以上の繊維質を持ち、紙にはもってこいの素材である
これを乾燥させて細かく刻む 煮て上澄みを捨て煮てを繰り返し白くさせる
白い繊維情になったらつなぎとしてネバネバの物を混ぜて均一に広げ乾かす
まずは今年はケナフ栽培である 何処でも育つ植物だ
日の光さえ当たれば勝手に育つ それで種をとり 来年からは実用的なケナフ農場を作る
さっそくケナフ栽培農地を作る為、森を開拓して作り種をまいた 種はポチったよ
秋には種が取れるので来年の春には農地を広げて栽培する
ハーフノーフのクリスに紙製造工場の図を説明しその設計を依頼した
紙をたくさん使えるようになれば教育は大幅に向上する
それに紙を輸出する事も出来るだろう
そのためにも街の資金作りを考えなくてはいけない
魔物を狩るだけでも魔石をベロニカに売る 8割討伐者で2割が統治者の割合なので
魔物討伐を活発に行う そして出来上がった安全地帯を開拓し新たな村の土地にする
それを住民に貸し出したり売ったりする それだけでしばらくは街の資金は大丈夫だろう
しかし先行きは不安である 支配なき街グラスは税金がない 協賛金もさほど多くない
露木商店は町営に変わったが まだまだ町の収入事業を作りたいものだ・・・やはり外貨獲得の
決め手を育てていこう
課題は山済みだ 幸いベロニカの定期船も数が増えた この町にしかない作物も多く よく売れる
だが野菜類は日持ちもしないので さほど売れない しかし売れる物がある そう唐辛子を乾燥させたものは
よく売れている
種も簡単に取れるし栽培は楽だ連作を避ければ毎回よく取れる作物なので
作付面積を増やそう
それを商店で売り 外貨を得る これが早いだろう
しかし栽培が簡単なので他国で栽培されるのも時間の問題だろう 乾燥した種からも芽が出る
作物だ
代りの者も作っていかないといけない
そこで乾燥させる作物として 胡椒の栽培にも取り掛かった
胡椒一粒は黄金の一粒なんて事になるかもしれないしね
そしてナッツ類だ 胡桃やアーモンドなどのナッツ類
この辺は先の事情もあり流通は20年かかるだろう
畑では落花生栽培も始める ただこの土地には基本根粒菌がいないので
先に作った大豆の畑の土を少しずつ映して豆科が育つ環境を作っている
そうそう 大豆も作付が増えてきた そろそろ醤油 味噌作りを考えてもいいかもしれない
今は夏に枝豆 冬はゆで大豆だ 納豆は誰も喜んでくれない俺だけが食べている
醤油が我が家にしかないから仕方ないだろう
どの制作も時間がかかる俺が今出来るのは修業も兼ねての魔物討伐だろう
そうすれば我が家のお金も町のお金も増えていくし
俺も強くなっていく 一石三丁である
今日もポチを連れて狩りに行く
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