第130話
『ピロロン』スマホからトークアプリの呼び出し音が聞こえた
オレは夕飯の途中だったので少々出遅れた
Ray♪:こんばんわぁ
mayuyun♡:こんばんわ
葉っぱのこ:こんこん
ゆうじ:こんばんわ
Ray♪:高校ってさぁ、そろそろ秋のイベントシーズンじゃない?
mayuyun♡:イベント?
葉っぱのこ:ほら、体育祭とか文化祭とか
mayuyun♡:あぁそういう。
ゆうじ:来週の土曜日が体育祭ですね
Ray♪:そういうの教えてよぉ
mayuyun♡:え?体育祭ですよ。文化祭なら外部のお客さんって結構入っても楽しいでしょうけど。
葉っぱのこ:だって君たち陸上部でしょ
mayuyun♡:まぁそうですけど。陸上部が何かあります?
葉っぱのこ:体育祭といえば陸上部の子が一番活躍するイベントじゃない。
mayuyun♡:はぁまぁそうっていえばそうですけど
ゆうじ:ぼくらとしては活躍ってか、勝って当たり前な行事なんで、あまり盛り上がらないです。
Ray♪:くぅ、学校行事で活躍して当たり前って一度でいいから言ってみたかった。
さっちゃん:こんばんわ
Ray♪:こんばんわぁ
葉っぱのこ:こん~
mayuyun♡:さっちゃんばわん。
ゆうじ:こんばんわ
さっちゃん:あぁ体育祭は、ここの3人はもうあれです。ハンデ戦以外はテンション低いですよ。
葉っぱのこ:そんなに
Ray♪:まさかの
さっちゃん:春先こそ地区入賞でおわりましたけど。今のタイムだと県上位のタイムですから。おふたりが例えば未経験の人と空手の試合して盛り上がります?
Ray♪:あ
葉っぱのこ:それは無理。萎える
さっちゃん:つまりそういうことですね
葉っぱのこ:そういえばハンデ戦って言ってたのは?
Ray♪:それ
さっちゃん:部対抗リレーってのがあるんです。
Ray♪:ありがちぃ。でもそれって他の運動部も出るんでしょ。野球部とか結構足速そうだけど?
さっちゃん:それでも陸上部って専門じゃ無いですか。
葉っぱのこ:まぁ、そうね。
さっちゃん:なのでハンデ付けられるんですよ。
Ray♪:どんなハンデなの?
さっちゃん:毎年違うらしいんですけど。今年は選手4人のうち3人は1年生で一人は女子。残りの2、3年生枠も女子とすることです。
葉っぱのこ:え?
Ray♪:それってかなりきつくない?
mayuyun♡:だから燃えるんじゃないですかぁ。現役男子ばかりのチームに1年主体のメンバー半分女子のチームで勝ったら気持ち良いと思いませんか?
Ray♪:でも実際勝てるの?
mayuyun♡:女子とは言っても私ももう一人の先輩もそれなりに走れますから。
さっちゃん:しかも3走雄二君、アンカーがケイ君ですからねぇ。
mayuyun♡:あたしも先輩女子も2~3年生の男子に勝てるとは言いませんけど、兄貴やケイに渡すときのタイム差多分3秒くらいなもので渡しますからね。このくらいの差は兄貴とケイが300mと400m走ったら無いようなものです。
Ray♪:あはは、ハンデがあまりハンデになってないと
葉っぱのこ:それは是非見に行きたい。
さっちゃん:ただケイ君だけは何故か障害物競走を楽しみにしているようですけど
kei:こんばんわ、完全に出遅れたw
Ray♪:ケイ君障害物競走が楽しみなの?
kei:楽しみですよ
葉っぱのこ:なんで?
kei:だって最後の障害が借り物なんですよ。面白そうじゃ無いですか。
Ray♪:借り物って恥しいお題だったら
kei:恥しいお題ってどんなんです?予想はつきますけど
葉っぱのこ:定番だと好きな人?
kei:オレそれなら真由美連れて行けば良いですよね。
Ray♪:あ
葉っぱのこ:なる
kei:むしろ真由美はオレの彼女って全校にアピールして余計なアプローチ排除できるかもなんで一石二鳥です。
ゆうじ:いいなぁ。それなら僕もそっちを狙えばよかったかなぁ
さっちゃん:その発想はなかった。私もそっち狙いで行けば良かった
mayuyun♡:あたしはケイが付き合ってる人ってお題を引いてくれれば良いな
Ray♪:ああぁ、ひょっとして4人ともそっち方面で色々?
kei:真由美がいるのに月に2回くらい
mayuyun♡::あたしもケイがいるのに同じくらい
ゆうじ:ぼくもなっちゃんと付き合ってるって広まってるはずなのに月1回くらい
さっちゃん:私なんかケイ君しか見てないのに毎週くらい
kei:幸枝のは特になんかごめん
Ray♪:察し
葉っぱのこ:あぁワンチャンありって見られちゃうのかぁ
こんな雑談を延々と夜中まで続けて翌日寝不足になった。
Ray♪:体育祭見に行くからねぇ
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