第3話 私というモノが産まれた時、私というモノを取り巻く環境
電話を切り、病室に戻ると母方の祖父母と母の妹が居たらしい。
当時、祖父母と叔母は病院の近くに住んでいた。
徒歩で30分。車なら10分もかからない。
叔母もその時既に臨月で母が私を出産した日前後が予定日だったらしいのだが、まだ産気も無かったとか。
後日叔母から聞いた話だが、みんなで「おめでとう」「良かったねぇ」「先越されちゃったわねぇ」なんて言いながら喜びを口にしていたんだとか。
父にはその光景がどう映ったのだろう?
父はその後とある事件が起きるまで、母方の親戚をとても大事にしたのが、この事が一番の起因では無いかと私は思っている。
また、病院内での母の介助をしてくれる方が、昔、家で働いていたお手伝いさんだったとか。
数年ぶりの再会も喜んだらしい。
幼い母はその方に靴下を履かせて貰い、病気がちだった祖母の代わりに面倒を見て貰った方だと後日聞いた。
安心できる素敵な環境に母と私は居たのだと思う。
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