[日記]冬が来たと言うけれども

 ピュウとは言わぬまでも、音もなく吹き付ける風は肌をなで、折角作り出した熱を食べていく。窓を開けようものなら足からすっと冷えて、幽霊顔負けの明るくも冷える部屋に早変わりだ。

 蛇口を捻れば水が出る。文明のインフラも、季節にはどうあがいても勝てないようで、氷とは言わぬまでもきんと刺してくる。

 冬が来た。

 冬と一口に言っても、本番は一月とか、二月のような気がする。十一月はまだ秋と冬のせめぎあいが続いていて、快適な秋を応援したくなる気持ちと、冬の鍋の恋しさに葛藤する。

 では十二月は、と言われれば、冬なのは違いない。だが風物詩である感染症も、雪が深くなるのも、どちらかと言えば一月二月のイメージだ。年明けまでは、寒いだけの冬、という。

 だがすでに秋の色は落ちていて、冬と見てもいいのだろう。外をふと見てみれば、朽ちた装いなど我には似合わぬと樹木が素肌をさらしていて、じっとこちらを見下ろしている。

 また風が、雨粒と共におそいかかってきた。

 今年は手袋を買おうか? 自然な思考に歯止めをかけるのは、数年前の思い出だ。冬の初めに購入したものを、その冬のうちに無くしたのだ。

 おかしな話である。今になって出てきてもおかしくないが、ないのだから、おそらくは外で落としたには違いない。

 そう、また落としてしまうのでは?

 たかだか、一年と比較すれば大したことのない金額であることは確かだが、その時々の感情が疲れるのである。

 でも寒いしなぁ。

 買うかどうかは、また今度に決めるとしよう。


◆◆◆◆


 冬ですねぇ。外に長蛇の列を眺めながらこれを書いてます。市政の商品券販売をしているようですが、私にしてみると、そこに並ぶ時間で何かできるよなぁ、ということで並びたくありません。テーマパークとかなら話は変わってきますが、ひたすら待つのは極力避けて生活しています。

 今年は、鍋はいただきましたか? 私はすでに二回ほど。野菜と肉を放り込んで煮込むだけですから、手軽なんですよね。手間と言えば野菜を切るくらいで、肉は冷凍していた一食分を使えばいいのです。

 え、冬にはもっといろんなものがある? 私は食事が楽しみの1つですねぇ。甘々なドリンクとかいっぱい発売されるじゃないですか。それが楽しみで仕方ない。

 さて、来月にはクリスがやってくるところですが、のらりくらりと行きましょうか。

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