[日記]夏の味7
ミンミンとやかましいセミの声。リン、リンと揺れる鈴の音。べったりとひっついたシャツ。空気を吸えば肺の中が焼かれる。
暑い。暑くて暑くて仕方ない。
たまらず身体を起こしてみれば、もうすでに昼前。そんなに寝てたかと思いながらうなだれる。
暑い。なんで夏なんてものがあるんだ。せめて湿度を下げてくれ。
そんな思いに応えてくれる地球さんなんていないわけで、足元で私たちをひっぱりながらぐるぐると回っているだけで。もしあなたが背筋をぴんと伸ばしながら回っていたら、もっと涼しかったろうし、安定した気候になってたんだろうなぁ、と起き上がる。
寝巻きを着替えてリビングへ。さらに暑くなる光景を尻目にソファに座り込めば、おそよう、と昼食を茹でている兄弟から声が。
「素麺、食べる?」
氷ある、と尋ねれば、どうだろう、と菜箸を持ちながら冷凍庫を開く。二人分はないな、と。
「ならいらね」
夏の素麺は、氷浮かぶツユにつけるに限る。たまに柑橘類を浮かべたりして。
「なら何食うよ? 冷蔵庫空っぽだぜ?」
そちらを見やれば、あるのは飲み物や調味料ばかり。あるいは、果物か。冷凍庫は、といえば生肉生魚。すぐにいただけるものなんてない。
しばしの沈黙。
と、ゴロゴロゴロ。度々聞こえる冷たい音が鳴る。
「じゃ、素麺でいいな」
それでいいと返事をすると、兄弟は鍋に素麺を投入する。
◆◆◆◆
素麺、食べましたか?
私はここ数年、食べていません。一人暮らしなのは当然ですが、そうなる少し前から食べていません。
なんというか、カップ麺と同じ感じなんですよね。毎食それなりのものを食べることを意識していることもあって、温めるだけの鍋うどんとかも食べなくなりました。
代わりに目玉焼きとかは増えましたかね。カット野菜やサラダを少しでも食べることも。
そういえば素麺と一緒に食べるものといえば何でしょうか? よくよく思い返してみると、基本的に素麺単体でしか食べてませんでしたね。
冷しゃぶの肉とか、サラダとかと一緒に食べれば、しっかりとした食べ物だと判断して、食べていたのでしょうか?
まぁ、素麺って使いきるのが大変なんですけどね。パスタと同じで。
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