[短編(市場)]今日はごゆるりと
そんな提案に、眉をしかめるのは竜の王。
「フェリ、そんなんなら酒かつまみかくらい用意してから言え」
真面目な話題が飛び出すのかと思えば、そこらの飲んだくれのような台詞。
彼らは玉座の一室で、側近も従えずに思いい思いの姿で過ごしていた。カルはソファの上で寝息を立てているし、グレイズは尻尾を揺らしながら座っていて、フェリはといえばレミーが用意したのであろう茶を勧めつつ、そう口にしたのだ。
「えぇ、いいじゃないですか。あるお店では富豪の気分になれるって、評判のサービスなんですよ?」
自分の飲む分をカップに注ぎながら口にすると、ここではやるべきではない、とグレイズは差し出されたものを、その大きな手で大胆に掴むと、味わうこともせずに喉へと放り込んだ。
「側近とか以外に見られてみろ、そういう趣味なのかと勘違いされることになる」
湯気のたつカップ越しに睨みをきかせたが、当人はそれくらい、とスルーする。
「イメージが大事とかそういうことでしょう? けど固いイメージばかりが先行するよりかは、いいと思うんですけれど」
俺はそれでいい、と腕組みをしてうつむく。
「秩序を保つ側なんだ。悪者扱いくらいが、実害もなくてちょうどいいもんだ」
今も昔も、と付け加える。
「堅苦しい……あなたが娯楽に入り浸ってる姿でも、見てみたいものですね」
にこにこと茶をすすると、ほぅと息をつくフェリ。なら訓練にでも来るか、という提案に、彼女は頭をひとつ振った。
◆◆◆◆
最近は市場の紅青以外に書いてないなー、と思いまして、まずは王様たちから。
理由もなくひとつの部屋に集めて、雑談をしてもらいました。なおカル様はトレムとの付き合いの関係で朝帰りだった模様(なんて)。
過去に書いたものって、意識しないと全く書かなくなりますね。どうしてか、と言われれば、別のものをやりくりしてて忙しいから、が理由になります。
例えば魔王討伐とか、紅青の番外編とか、ゲームの遊びとか製作とか。けどなんとなく書き方は覚えてるので、書けることには書けますね。
問題は書こうと思えるか、ですね。怠惰にまみれてなにもしないこともありますし、どうにも気分じゃないとか。
そんなものを乗り越えてこれを書けましたので、それはそれで素晴らしいことかもしれません。どんなシチュエーションにしろ、出力することが大事ですからね。
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