[日記]HPとMPの話

 ゲームにおけるこの2項は、一方は死守しなければ敗北し、もう一方は選択肢を選ぶためのリソース、という概念を持つ。

 もちろん名前やリソースはものによって様々だが、大抵はこの二つがある。

 それで、この概念はしばしば、現実のものに例えられる。例えば、体力がきれたらHP切れだとか、集中力が切れればMP切れとか。これらを回復するために、よく食べてよく寝るとよい、などとも云われている。

 まぁ、私をはじめ、ゲーマー世代には理解しやすいだろう。要は疲れたら休め、の一言なのだが。


 さて、この二つの数字、当然のことながら、現実的には数値にすることなどできない。加えて、消費も最大値も個人差があるうえに、何をするにも消費するし、回復手段も人によっては異なる。

 例えばゲームにてNPCと会話するのに数値は消費しない。たんにメッセージが送られるだけだ。現実だと体力は、誰であれ消費することは間違いないだろう。掃除というイベントが起こっても、ステータスには何の影響もないが、人によってはMPを減らすこともあるだろう。道を歩く、それだけで光と風を感じ安らぎを得ることだってある。

 当たり前のことである。所詮は回路に流れる電圧が閾値より上か、下か、を見ているだけにすぎないのだから。


 だがそれよりも大きな違いがこれではないだろうか、とふと考える。

 どちらも、もう一方に引っ張られるのだ。

 例えば精神的に荒んでいるとき、体を動かす気力が生まれるだろうか? 体力がないとき、気分がさらに落ち込むときはないだろうか?

 はたまた、やり始めたら気分が乗ってくるとか、やろうと動き始めたら体が動き始めるとか。少なからず覚えがあるのではないだろうか。

 かくいう私もこの三日間、体力的時間的に作業時間を取れず、休んでいたのだが、これまた何かしよう、という気にはならない。

 今日は休みをとって回復に努めているのだが、さて何をしよう、と首をかしげる余裕がある。両方回復している可能性はあるが、どちらかが引っ張ってそうなった可能性も否定はできないだろう。ということで、私は本日、何をしようかと考えながらこれを書いている。

 もちろん、完全に消耗しきっているなら、もう一方も沸いてこないだろう。早くに休むべきだ。

 しかし、この相互作用、何かのネタに使えないだろうか。またゲームのネタも出てきたし……。

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