[カクヨム]愛と星の二分割

 今日も今日とて、ワークスペースを開く。と、その前にベルマークが鳴っている。

 赤、というには少しくすんでいる気のする、愛の代名詞。いいね、の代名詞とされ始めたのはいつだったか。

 少し遡れば、青、というには印象のいい、天をいただくもの。色は違えどふぁぼふぁぼ言っていたのは何年前のことだろう。少なくとも、四年?


 どちらも筆者に感想を伝える機能だが、あなたはどう使っているだろうか。私はといえば、全体を通しての感想に星を、エピソードに共感できたりすればハートを送るようにしている……全体数は少ないが。この機能にコメントも付記することもできるが、なかなかうまいコメントが思い付かない

 極端に言えば、全体か単体か、ということだ。人によっては読了メモとして使うこともあるようだ。あちこち見て回っているとどこまで読んだか、が分からなくなる可能性を考えると、使えるものは使う、というのはいい心がけかと思われる。


 ところで、小説の評価について、考えてみようと思う。結論から言えば、書籍とweb小説に向けられる評価というものは全く性質が違うものではないか、という話だ。

 その性質とは、連続性である。書籍は一冊という区切りで構成されているが、web小説は章という区切りで構成される。

 書籍化webラノベのレビュー動画をいくらか見る、という話をしたと思うが、その人は書籍派だそうだ。つまり、一冊という限られた空間に、永遠に続けることのできるweb空間の文字を一冊に納めているのが、それ。

 いくらか評価が低くなる要因に「書籍だと物語の区切りが悪く、不完全燃焼になりやすい」というものもあるらしい。たしかに盛り上がるところで切り上げられるのはあれだし、数々のフラグを無視して一巻が終わったり、と考えれば物語としてどうなのだ、となる。

 ということは、同じ作品だとしても書籍とwebで評価が全く別れる可能性があるということだ。もしかすると筆者ではなく、編集の問題なのかもしれないが。


 ならば、書籍向け、とかweb向け、とかのジャンルを用意した方がいいのかもしれない。読みやすい書き方も違うし、何より上記のような使えるスペースの都合もある。

 文庫本なら一冊せいぜい10万文字だが、webなら10万はおろか200万でも億でもいける。

 納まる形に仕上げる。それも作家の技能なのかもしれない。

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