[創作論]人気はお好き?

 コンテストの応募作品一覧を、ふと開いてみる。

 ーー983という右上にちょこんと表示されている願望の数。

 応募期間終了までに完結していなければならないため、完結済でフィルタをかけても、数こそ表示されないが、それなりの数がある。最近書き上げた作品を応募しているのだろう。もちろん、私もその一人だ。

 ちょうど先月、完結を宣言し、今は内容の修正を行っている。ちょっとした矛盾や、主述の距離を詰めたり、唱えやすいような書き方にしている。

 しかし、このコンテスト紹介のトップページ、飛んでみると週間ランキングが表示されているのだが、まぁ最近の傾向ほぼ一色だ。★の数が必ずしもランキング順位に比例するわけではないことは、前々から分かっていることだが、もっと冒険心くすぐられるタイトルコールはないものだろうか。


 世界の中心に、彼らは集まるーーどんな人物が出てくるんだろう。タグの竜、獣ってどんなふうに登場するんだろう。一体、どんな事件や謎が現れるのだろう。

 魔王を討つ。たったそれだけのこと。n人に世界の命運は託されるーー王道っぽいなー。でも概要のこれってどういうことだろう。とりあえず読んでみよう。


 最近の人気ジャンルであることは否定しないが、それが私の好奇心をくすぐることは少ない。読んでみてもノリの軽さに閉じてしまうことも多い。

 それがギャグ・コメディだというならそれでいいかとも思うが、そうではない。登場人物たちは私たちが見ていることを知らないというのに、なぜ長い旅路で漫才とコントを始めるのか。

 それがその世界のコミュニケーションの常識だというなら、お互いにノらなければ寒いばかりだ。

 難しい。書こうとは思えないが、難しい。食わず嫌いもあるだろうが。


 仮にハイファンタジーを、転生ファンタジー、無双ファンタジー、異世界ファンタジーに分類すると、どのような投稿結果となるだろうか?

 それはそれで面白そうだが、それでも人気のジャンルとして、今の路線が数年は続きそうな気がする。

 硬い形式で書くことを好む人は一定数いるとしても、日の目を見れないのは残念なものである。

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