[創作論]Named

 炎球ファイアボールが空気抵抗など無視して、勢いよく飛んだ。等速直線運動を続けたそれは点となり、地平線の彼方へと消え去る。

 ごめんなさい。これから当たるだろう何かにそう謝りながら次を試す。

 水刃ウェーブエッジを使いながら袈裟斬り。軌跡に、わずかに遅れて水が発生したかと思うと、それもまた飛んでいく。しかし長距離飛行はできないのか、水が形を保てず草原に潤いをもたらすのは間もなくのことであった。

 岩塊ロックを唱えると、目の前に剥き出しの岩が一瞬で現れた。防御に使えるかもな。この岩の発生位置に敵がいた場合、潰されるのか、それとも岩のなかにいることになるのか。気になるが要検証だろう。

 疾風ウィンドを意識すると、強い風が吹いた。武器にはならなさそうだ。使えるとすれば風上から襲撃するとか、光源を消すとかだろうか。どれだけの範囲に影響しているかは分からないことを踏まえると、風系統は後回しでいいかもしれない。

 ゴォォォォ。遠くから、風上から、背後から音が聞こえた。車か何かかと思って振り替えると、車なんてあるはずがなかった。

 炎球ファイアボールが、なんで??


◆◆◆◆


 フリガナ機能を使ってみました。一手間必要なのがアレですが、某エディタよりかは遥かに手軽ですね。使うかは分かりませんか。


 よく漢字で書いてカナフリガナをふる、というのがありますよね。なんでかかっこよく感じるやつですよ。大爆発エクスプロージョンとか。

 これの初出作品って何なんでしょうね? まぁ、それは置いておいて。

 機能を知らなかったこともありますが、市場や七日ではフリガナはふっていません。妖魔の名前に関する部分のみ()で読み方を示す、くらいですね。

 理由としては、物語の進行上関係ないから使ってないんですよね。大切断デビルズカッターとか技に名前をつけたとしても、「大技を使える」だけのキャラクターになってしまわないよう、ノイズを排除した結果になります。

 スキルっていう考え方もそうですね。「できる」=キャラクターになってしまうんですよ。大魔法を使える賢者、とかも大魔法が本体みたいに見えませんか? これが称号とかだと違った姿に見えるかもしれませんけれども。

 凄腕の傭兵、だったら任務を成功に導くだけの経験を持つ傭兵だ、と分かる。樹海の魔女ならば、魔女と呼ばれるだけの存在が樹海にいる、と推測できる。

 何が起こっているのかを魔法の名前に使ってしまうのも少し世界観を壊しがちですよね。言語が異なるのに……おっと、これは面倒な話になるのでやめておきましょう。


 正直、悪魔ガーディアンと書くならば、ガーディアンと直接かいた方が読む労力も減るのではないかと、私は考えます。

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