[短編(オリ)]私の描くステータス式物語
もし自分の能力などが数値化されたなら、どれだけ楽だろうかと考えたことはあるだろうか?
学生の皆さん、机や先生に向かって成績をつけてもらうのはもう古い!
アスリートの皆さん、トレーニングの後、あとどれだけ動けるのか、肉体が限界なのか、自分で計って死んでしまってはもう遅いんです!
そう、これからは肉体の情報をステータスという形であなたにご提供! これであなたの頭脳管理も体調管理もあっという間! さぁ、よきステータスライフを! 今すぐダウンロード!!
軽快な音楽と共に映し出されるのは「マイステータス」のポップな文字。うさんくさすぎる。
夕食をとっているおれはじとりとテレビを見つめる一方、それを食い入るように見つめているのは長男。ちょうどゲームに夢中な時期だからか、こういうものに惹かれるのだろうか。
「父さん! あれ入れて!」
子が指差すと同時に、ちょうど次のCMに切り替わる。ビールがうまそうだ。
「ちょっと待ってな。これ食べてからな」
両手でスマホを持ちながら、期待の眼差しを向ける息子に申し訳ないと思いながら最後の一口をじっくり味わう。我が家では食事を中断して他のことをするのはご法度だ。
息子の隣に座ると、彼はすかさず端末を差し出す。安全か確認するからな、と一言置いてまずは自分の端末の画面を点ける。
マイステータス。先月から公開された体調管理アプリ。スマホについてるカメラに指先を当てるだけで今の体力や学力が図れるという。ゲーム好きなやつならもってこいの暇潰しになることだろう。
身体的情報は載らないらしい。個人情報の流出はありえるのだろうか?
不穏な情報は、今のところは出てきてはいない。しかし、MPまで出てくるのか? マジックポイント? マジポイント? マージンポイント? ただの乱数だろう。
はやくー、と急かされたことに気がついて、インストールしてやる。1時間だぞ、と返してやると喜んで息子はアプリを起動した。
◆◆◆◆
間違えてもステータス、なんて叫ばせない。
ステータスって、現実的に考えるとなんなんでしょうね。遊ぶためのパラメタとしてではなく、どう定量的に測るのか。
そもそも、デジタルの世界をアナログに引っ張り出すなって。おまえらはビット情報の塊だと言ってるようなもんだぞ。
さて、ロウファンタジー風にすると、こうなりますかね。アプリでステータスを見れるようになって、そこから事件が起こると。
仮にこのマイステータスが本当に自身の状態を反映していて、流行れば事件はいくらでも作れそうですよね。学力試験にステータスの閾値求めるとか。
ちなみにここから先はなんにも考えてません。あくまで雑記なのでした。
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