[創作論]度とは…?2
数日後、また私は彼に問いかけた。
「この前の話の続きだけどさ」
湯気立つカップから香りを楽しんでいるギルドマスターは、完全にリラックスモードだ。
「難易度は分かったよ。じゃ、危険度ってどうやって決めてるか知ってる?」
かくいう私は手帳を開いて、先日の知識を書き留めている。
一口の後に、彼はようやく口を開く。
「まず、危険度とは上から指定されるものか、という話は覚えているな?」
もちろんだ。今思い出しながら書いてるとこだけど。
「お上のギルドには、危険度を測るための調査員がいる。未知の魔物や未開の土地へアプローチするクエストが発生した場合、冒険者に同行するのだ」
つまり、花形である先駆者をサポートする者がいると。
「そして、クエストが達成されるか、野営物資が尽きるまで、調査を行う。仮に、雨の多い地域ならば、土砂崩れや河川の反乱といった障害が発生しうるのを確認するのだ」
まさしく後を追う冒険者の手助けをしているのだ、とまた彼は一口。
じゃあ、魔物がどれだけ危険かはそいつらの裁量次第なのか、と聞いてみる。
「いや、討伐に関しては、まず手練のものを連れていき、どれだけ苦戦を強いられたかを判定してランクを下げていくのだ。危険度が低いからと言って、油断するべきではないがな」
あの紙ペラ一枚にどれだけの人が関わっているのだろうか。ふと気になってしまうが、お上の従業員は、どうせ口のお堅いやつらばかりだろう。
「これを知ったからといって、設定しているのは所詮、人だ。過大評価、過小評価も当然、ある。自分の腕を磨くことが、冒険者に必要なことだと、思うがね」
マスターはカップをあおいで、休みを終えた。
◆◆◆◆
某狩りゲーにて未知のモンスターに対し、何が何でもプレイヤを差し向けるギルドは何を考えているんでしょうか(しかしそうでないとゲームは進まない)
にしても、気になりますね。そういった指標を出さないことによる被害を防ぐために、指標が設けられ、厳格に定められるものだと思いますが…。
それこそ、等級による受注制限とかもないと死屍累々の世界になってしまう気がしますね。
かといって稼ぎ頭を評価のために連れていき、亡くなってしまうパターンを防ぐためにギルドは何をしているのでしょうか?冒険者生命を守るためにあらゆる手を尽くしていそうですが…
ここらへんを作り込むと興味を持ってもらえそうな気もしますね…
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