第9話 10月7日

吾子を抱く。

さて、吾子は、誰の子か。


誰の吾子だろうが

この吾子に違いないのだろう。

私が選び、その天使が舞い降りたのだから。


現実は天使には優しくなく

天使は、自らの羽を毟って行く。

それでは、もう天へは帰れなくなるというのに。


羽を蝕み毟らせたのは『現実』だったのか

それとも『私』なのか。


天使は私に優しいようで、厳しい。

その答えを、私に与えてくれることは

決してないのだから。





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夢日記 橘 雨月 @akorin74

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